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佐井村の地域おこし協力隊|活動内容・報酬・住居の支援

15分で読めます執筆: TownHub編集部
地域おこし協力隊佐井村

青森県佐井村の地域おこし協力隊について、活動内容と報酬、住居の支援、応募の流れをまとめます。

佐井村は青森県の下北半島の西側、津軽海峡に面した村です。約42kmの長い海岸線に沿って集落と7つの漁港が点在し、国の名勝や天然記念物に指定された景勝地「仏ヶ浦」があります。その佐井村の地域おこし協力隊について、佐井村と総務省の公式情報をもとにまとめます。

隊員数は1名。ただし「協力隊」の名前で募集していない

総務省が令和8年4月24日に公表した令和7年度の集計で、佐井村の隊員数は1名です。同じ集計で、全国の隊員数は8,196名・1,187自治体、青森県は84名・28団体となっています。青森県には県による直接実施を示す印が付いていないので、この84名はすべて市町村が受け入れている人数です。

村の側の数字も1人です。村が令和8年4月7日に出した募集は、募集人員1名としています。

ただし、佐井村を「地域おこし協力隊」という言葉で探すと、たどり着けません。村の募集名は「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり隊員」で、お知らせの見出しにも本文にもこの名前が使われています。村のホームページで「協力隊」を検索して出てくるのも、この募集1件だけです。

村が2016年からNPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟していること、村民や村外の人と一緒に取り組む地域づくりを「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり」と呼んでいることが、この名前の由来です。募集要項は「この活動を補完するため」に隊員を募集する、と目的を書いています。制度そのものの仕組みは地域おこし協力隊とは何かで説明しています。

「協力隊として採用されるか」は、応募したあとに分かれる

佐井村の募集要項でいちばん変わっているのは、募集対象の書き方です。要項は条件を2段構えにしています。

まず【基本的な事項】として、次の7つをすべて満たすことが採用の条件になります。

  • 年齢・性別は問わない
  • 佐井村に住民登録される方(採用決定後に住民登録を移して移住する場合も可)
  • 佐井村の活性化に興味があり、地域住民と共に積極的に活動ができる方
  • 心身共に健康で誠実に業務を行うことができる方
  • 普通自動車免許を有している方
  • パソコン(ワード、エクセル、パワーポイントなど)の一般的な操作ができる方
  • SNSの活用ができる方(既存はFacebook、Instagram、YouTube、LINE)

そのうえで【地域おこし協力隊に関する事項】という別枠があり、次の2つを満たす場合は「地域おこし協力隊」として採用する、と書かれています。

  • 申し込み時点で、3大都市圏又は地方都市など(過疎、山村、離島、半島などの地域に該当しない市町村)に在住し、採用後に佐井村に住民登録を移し、移住できる方
  • 地域おこし協力隊としての活動期間修了後も、佐井村に定住し、就業・起業しようとする意欲の持つ方

そして要項は、この基準を満たさない場合について「国の支援制度等が一部使用できない場合がありますが、採用に関する審査および採用後の基本的な業務には影響ありません」と明記し、「※この基準に関係なくご応募ください。」と添えています。

つまり佐井村の募集は、協力隊の要件を満たす人も満たさない人も同じ入口から応募でき、協力隊になるかどうかは要件次第で後から決まるという設計です。協力隊制度の要件を満たさない応募者を門前払いしない代わりに、隊員として採用されるとは限らない、ということでもあります。応募条件の一般的な考え方は地域おこし協力隊の応募条件にまとめています。

業務は4つ。ツーリズム、村づくり、情報発信、そのほか

募集要項が挙げる業務は次の4つです。

  1. “Sai”ツーリズム構築推進プロジェクト事業に関すること
  2. 日本で最も美しい佐井村づくりビジョンに関すること
  3. インターネットやSNS等による情報発信
  4. その他、地域活性化のために必要と認めること

隊員が1人の村では、この4行だけでは何をするのか分かりません。佐井村は募集要項と一緒に「これまでの主な活動・取組について(参考資料)」というPDFを公開していて、そこに実際の仕事が写真つきで並んでいます。公開されている中身は次のとおりです。

取組内容参考資料に書かれた業務
佐井村夕陽ふぉとコンテスト村の夕陽をPRするコンテスト。最優秀賞作品は村特産品のクラフトビールのラベルに起用される作品募集に係る事務、審査会の開催、受賞作品お披露目など
ご当地ガチャの運営村で購入したガチャマシーンの管理・運営。地元作家の作品や「佐井村応援アクリルキーホルダー」を販売地元作家との調整、ご当地カプセルトイの企画・製作発注
佐井村ホッププロジェクト村民有志メンバーらとホップを栽培し、佐井村産ホップを使ったクラフトビールを委託醸造で販売ホップ栽培への参加、醸造依頼、イベント企画ほか
オリジナルロゴグッズの製作村の将来像のロゴを使ったグッズ製作・取扱。これまでにポロシャツ、ビアグラス、フェイスタオル、ナップサック参考資料に個別の業務欄の記載なし
情報発信Facebook、Instagram、YouTube、LINEで自然風景、田舎暮らし、漁業、伝統芸能・行事、地域団体の取組やイベント告知を発信。ライブ配信にも挑戦取材・撮影、動画編集、記事投稿ほか(動画は編集作業ができる方がいれば投稿)
さいの日テイクアウト3月1日を「さいの日」として、村の食材のオードブルとクラフトビールをセットで販売参考資料に個別の業務欄の記載なし
雲丹(うんたん)ぬいぐるみの製作村のイメージキャラクターのぬいぐるみを製作。令和8年2月に完成記念イベントを開催参考資料に個別の業務欄の記載なし

農業支援員や観光施設の運営といった型ではなく、企画・製作発注・イベント運営・撮影と編集がひとつながりになった仕事だということが、この一覧から読み取れます。募集要項がパソコン操作とSNS活用を条件に挙げているのは、この中身と対応しています。

一緒に動く相手も公開資料から分かります。ホップの栽培は「日本で最も小さくかわいい漁村づくり推進プロジェクトチーム」の村民有志メンバーとの共同作業だと書かれていて、このプロジェクトチームは村の「日本で最も美しい佐井村づくり事業補助金」の対象団体としても名前が挙がっています。この補助金は地区会・町内会、同プロジェクトチーム、村内を活動区域として公共性を伴う事業を展開する団体などが対象で、募集は随時受付です。

雇用主は村ではなく、一般社団法人くるくる佐井村

契約のかたちは、村の直接雇用ではありません。募集要項の「雇用形態・期間」は次のとおりです。

  • 村が業務を委託している(一社)くるくる佐井村で雇用される
  • 雇用期間は採用日(令和8年7月1日以降)から令和9年3月31日まで。それ以降は双方の協議により1年ごとに更新できる
  • 最長5年。ただし初年度に中途で採用となった場合でもこれを1年と換算する
  • 採用日から6か月間は試用期間として雇用。事情によっては雇用契約を解除する場合もある

上限の数え方には注意が必要です。要項は「最長5年」と書いたうえで、初年度に中途で採用となった場合でもこれを1年と換算すると明記しています。年度の途中から入った1年目も、まるごと1年として数える、ということです。

就業時間は応相談で、基本は午前9時から午後5時、週5日程度です。要項には「イベント対応などで、土曜日・日曜日・祝祭日の勤務も有り」と添えられています。

社会保険は、要項が明確に書いています。「(一社)くるくる佐井村で雇用となり社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)等に加入します」とあり、続けて「※上記金額より社会保険等の個人負担が差し引かれます」と注記されています。記載が無いのではなく、加入すると書かれている側です。

なお(一社)くるくる佐井村は、村が発行した「佐井村暮らしの準備ノート1.0」で、村内のお試し住宅「小さくかわいい漁村のゲストハウス in こざい」の問合せ先としても紹介されています。

報酬は高卒206,700円、大卒237,600円

募集要項は月額を学歴別に示しています。

区分月額根拠として要項に書かれていること
高卒の場合206,700円原則、村会計年度任用職員給料表を準用する
大卒の場合237,600円同上

雇用主は村ではないのに、金額の物差しは村の会計年度任用職員の給料表を借りている、という組み立てです。ここから社会保険等の個人負担が差し引かれる、というのも要項に書かれているとおりです。

要項は期末手当・賞与について何も書いていません。「支給しない」と書かれているのではなく、記載そのものが無い状態です。副業の可否についても記載がありません。金額以外の待遇を確かめたい場合は、応募前に村に聞くしかありません。報酬の考え方そのものは地域おこし協力隊の給料・年収で説明しています。

車は月3,000円から。住居は「あり」とだけ書かれている

車について、要項に書かれているのは1行です。「車借上げ料 月額3,000円~ ※通勤等で車を使用する場合」。自分の車を持ち込んで使う前提の書き方で、車を貸与するとも、購入費や維持費を負担するとも書かれていません。応募条件に普通自動車免許が入っているのは、この前提と対応しています。

住居については、要項は「その他、村の移住支援や家賃補助あり。(詳細は、別途お問合せください)」とだけ書いています。家賃補助が「ある」ことは要項に明記されていますが、金額も上限も、村営住宅を用意するかどうかも公開されていません。村のホームページと「佐井村暮らしの準備ノート1.0」を通しても、協力隊向けの住居や家賃補助の具体的な条件は見つかりませんでした。ここは応募前に必ず確かめるべき部分です。

住まい探しの材料として村が公開しているのは、佐井村空き家バンクです。村が物件情報を集めて公開し、村と協定を締結している宅地建物取引業者の仲介を薦める仕組みで、当事者間での交渉も可能とされています。掲載されている物件には賃貸の条件が付いたものもあり、月額賃貸価格20,000円・30,000円(いずれも敷金1か月、礼金なし)といった例が村のページに載っています。仲介手数料や不動産登記費用は別に必要だと注記されています。

引っ越しの費用については、募集要項に項目がありません。ただし村には佐井村移住者応援事業補助金があり、こちらは引越等に要した費用を対象にしています。

  • 基本額は単身での移住30万円、世帯(世帯人員が2人以上)での移住50万円
  • 加算額は18歳未満の世帯員1人につき5万円(加算限度額30万円)。転入日時点の人数で算出
  • 対象は令和5年4月1日以降に村外から移住した人で、転入前5年以上継続して村外に居住していたこと
  • 申請日が転入後3か月以上1年以内であること
  • 申請日から5年以上定住する意志を有し、居住する地域の地区町内会に加入している、または加入する意思があること
  • 交付から5年以内に正当な理由なく転出すると、経過年数に応じて交付額の20〜100%の返還を求められる

これとは別に、東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)からの移住者を対象とするあおもり移住支援事業「佐井村移住支援金」があり、世帯100万円・単身60万円です。移住支援金の交付を受けた人は、上の移住者応援事業補助金の対象外になると村が明記しているので、どちらを使うかは選ぶことになります。いずれも隊員として採用された場合に使えるかどうかは要件の当てはめ次第なので、村に確かめてください。

住宅を買う・建てる段階の支援としては、佐井村に住もう!住宅取得等支援事業補助金があります。移住者が村内業者と契約して新築する場合は150万円、村外業者なら100万円、中古住宅の購入は合計額の2分の1で上限80万円、といった区分です。こちらも交付から5年以内の転出・転居や第三者への譲渡には返還規定があります。

応募の前に「お試し地域おこし協力隊」がある

佐井村は、応募を考えている人向けにお試し地域おこし協力隊の受入を行っています。要項に書かれた条件は次のとおりです。

  • 本村の地域おこし協力隊の応募予定の方限定で、随時対応
  • 受入れ期間は村内2泊3日を基本とする
  • 実際に隊員に採用された場合を想定したお仕事体験やまちあるきができる時間を確保する
  • 来村予定日の2か月前までに佐井村総合戦略課へ事前相談が必要(受け入れ準備に時間を要するため)
  • 村予算の上限に達し次第、年度内の受入れを終了する

この制度が実際に動いていることは、村の広報紙で確認できます。広報さい2025年6月号(No.670)は「お試し地域おこし協力隊 特集記事」を載せ、令和7年度から受入に取り組んでいること、令和7年4月に2名を受け入れたことを書いています。掲載されている体験談によると、この2人は5日間の滞在中に伝統芸能「福浦の歌舞伎」に出演し、SNSでの村の情報発信を担当し、くるくる佐井村の職員による願掛岩や仏ヶ浦を巡るまち歩きに参加しています。体験談には、村内に住む地域おこし協力隊出身の人や役場の職員から制度の話を直接聞けた、とも書かれています。

「佐井村暮らしの準備ノート1.0」には、実際にあったお試し地域おこし協力隊の5日間の日程が載っています。1日目が移動、2日目がミーティング・仏ヶ浦散策・村内見学・歌舞伎の練習、3日目が村の概要説明と練習、4日目が本番出演と交流会、5日目が福浦漁港見学・協力隊募集の説明・公式SNSへの実際の投稿、という流れです。募集情報は「スマウト」と「おてつたび」に掲載されると同ノートに書かれています。

お試しに参加しておく実利もあります。ひとつは面接で、募集要項は「過去に佐井村のお試し地域おこし協力隊または地域おこし協力隊インターンで本村にお越しいただいたことが確認できる方は、オンライン面接も可能とする」としています。もうひとつは移住支援金で、令和8年度の佐井村移住支援金交付要綱は「関係人口に関する要件」の支給対象として、佐井村お試し地域おこし協力隊、佐井村地域おこし協力隊インターン、佐井村インターンシップ、その他村が主催・共催する移住体験事業又は関係人口創出事業のいずれかの経験を挙げています。

任期後の支援は、協力隊向けの制度としては公開されていない

佐井村のホームページには、地域おこし協力隊の任期後を対象にした起業支援補助金のページはありません。「起業」で村のホームページを検索しても、当たるのは隊員募集のページだけです。村独自の協力隊向け起業補助金があるかどうかは、公開資料からは確認できませんでした。

代わりに、任期後に使える可能性がある村の制度としては次のものが公開されています。

  • さい未来チャレンジ支援事業…「佐井村暮らしの準備ノート1.0」の支援一覧に、村内で新しいことにチャレンジする事業者を支援する制度(起業、事業承継など)として載っています。窓口は総合戦略課です
  • 住民提案型事業…住民主体の地域づくりについて事業費の一部を助成する制度で、助成金は上限20万円(補助率5分の4以内)、申請期間は4月上旬から5月上旬です
  • 日本で最も美しい佐井村づくり事業補助金…地区会・町内会や「日本で最も小さくかわいい漁村づくり推進プロジェクトチーム」などが対象で、随時受付です
  • 佐井村移住者応援事業補助金・佐井村に住もう!住宅取得等支援事業補助金…定住の段階で使う制度です

起業そのものへの支援としては、県の制度もあります。佐井村移住支援金交付要綱の「起業に関する要件」は、村に転入した後1年以内に青森県起業支援事業に係る起業支援金の交付決定を受けていることとしています。

任期後にどれだけの人が残っているかについては、村の公表資料は見つかりませんでした。県単位の数字なら総務省が出していて、直近5年(令和2年4月1日〜令和7年3月31日)に任期終了した青森県の隊員は105名、うち同じ地域に定住した人は78名、定住率は74.3%です。これは県全体の数字で、佐井村1村の実績ではありません。

人口は1,547人。数字は資料ごとに時点が違う

村の規模を示す数字は、佐井村の公式資料の中に3つあります。どれも公式ですが、基準日が違います。

数字基準日出どころ
総人口1,547人(世帯数831、男性792、女性755)令和8年7月31日現在村ホームページに常時掲載されている人口欄
人口1,562人(840世帯)2026年1月31日現在佐井村暮らしの準備ノート1.0
人口1,600人ほど記載なし隊員募集要項および募集のお知らせ

いちばん新しいのは村ホームページの1,547人(令和8年7月31日現在)です。募集要項の「1,600人ほど」は概数の言い回しなので、そのまま比べる数字ではありません。

地理の条件も、村の「基本情報」に数字で書かれています。

  • 村の形は南北を底辺とする細長い三角形で、東西14km、南北28km、総面積135㎢
  • 北部は大間町、東部・南部はむつ市に接し、津軽海峡を隔てて北海道の渡島と向かい合う
  • 地勢は概して峻険で平坦地が少なく、ほとんどが山地。矢越地区以南は山岳が海岸線まで迫り断崖絶壁をなす。耕地は原田地区と野平盆地にわずかにあるだけ
  • 集落は海岸線に沿って8集落、山間部に1集落が点在する
  • 年間の平均気温は11.3度、年間降水量は約800mm最大積雪深は約60cm
  • 海岸線沿いは北西の季節風のため降雪は少ないが、山間部は吹き溜まりのため深雪になる
  • 冬季から春にかけては北西の風が強く、潮害・風害の影響が著しい

「佐井村暮らしの準備ノート1.0」は、移住者・Uターン者の声として「風が強い!」を項目に立て、飛びそうなものは外に出さない、強風の日は厚着が必要、車を降りるときはドアの開閉に注意、と具体的に書いています。一方で「冬の雪は心配するほどではない」とも書き、青森県のニュースで見るような雪かき三昧の地域ではない、年に数回頑張り時がある、と説明しています。雪より風、というのが村自身の説明です。

移動の条件は、応募前に必ず確かめておく

佐井村は、村自身が募集要項の冒頭で「交通アクセスも不便な場所ですが」と書いています。「佐井村暮らしの準備ノート1.0」が示す首都圏からの経路は2つです。

飛行機とフェリー

  1. 東京より函館空港まで約1時間30分
  2. 函館空港からシャトルバスまたはタクシーで約40分、函館フェリーターミナルへ
  3. 津軽海峡フェリーで約1時間30分、大間フェリーターミナルへ
  4. 車または路線バスで約20分、佐井村へ

鉄道

  1. 東京より東北新幹線で約3時間10分、新青森駅へ
  2. 奥羽本線で約5分、青森駅へ
  3. 青い森鉄道で約45分、野辺地駅へ
  4. JR大湊線で約1時間、下北駅へ
  5. 車で約1時間30分、または下北交通バスで約3時間、佐井村へ

最後の1区間で、車とバスに1時間30分の差が付きます。ここが佐井村の移動条件の核心です。

村内の移動も同じ話です。「佐井村暮らしの準備ノート1.0」は「車(免許)は必須!」という見出しを立て、車がなければ行動が制限されると書いたうえで、山道と雪に備えて4WDがおすすめ、冬が近づいたらスタッドレスタイヤに、と助言しています。車での移動が難しい人向けには、佐井村社会福祉協議会が行っている自家用有償運送の案内を添えています。

村はコミュニティバスも走らせていますが、時刻表を見ると生活の使い方が決まります。大間病院ルートは福浦・長後から村内の各停留所を経て大間病院前まで行く便で、曜日ごとに運行の有無が分かれています。ほかに川内病院ルート(牛滝発07:30、川内病院着08:30/川内病院発12:00、牛滝着13:00)と川目・アルサスルートがあります。いずれも通院を軸にした本数で、通勤や日常の買い物をこれだけでまかなう組み立てにはなっていません。

医療機関も「佐井村暮らしの準備ノート1.0」に整理されています(2026年1月31日現在)。村内はさいクリニック(整形外科)、佐井歯科診療所、へき地診療所2か所。患者送迎バスで行ける病院として大間病院と川内診療所が挙げられ、そのほかむつ市や函館などに通院する人もいる、と書かれています。同じノートには「都市銀行が近くにない」という項目もあり、各種補助金の受給や公共料金の支払いのために、早めに地方銀行やゆうちょ銀行の口座をつくるよう薦めています。

応募の手続き

募集期間は募集開始日から隊員の採用が決まるまでで、期限を切っていません。

提出する書類は4点です。

  1. 日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり隊員申込書
  2. 戸籍謄本(1通)
  3. 顔写真(縦36〜40mm/横24〜30mm)
  4. 最終学歴の卒業証明書

申込書の「職務の経歴」はなるべく詳細に記入し、書ききれない場合は様式任意の別紙を作って添付するよう指示されています。

なお、書類の名前は資料によって違います。募集要項の様式名は「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり隊員申込書」ですが、村のお知らせページの応募方法欄では「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらトレンド発信隊員申込書」と書かれています。ダウンロードする様式そのものを見て、どの名前の書類を出すのか確かめてください。

審査は2段階です。

  1. 書類審査による一次試験(その都度日程調整)
  2. 面接による二次審査(その都度日程調整)

面接に係る交通費等の諸経費は個人負担です。前述のとおり、お試し地域おこし協力隊または地域おこし協力隊インターンで来村した実績が確認できる人は、オンライン面接も可能とされています。片道の移動に半日かかる村なので、この一文の重みは小さくありません。

条件を確かめるときの窓口

この記事の数字は、令和8年4月7日に公開された募集要項と参考資料、令和8年度の各補助金の交付要綱と案内、佐井村暮らしの準備ノート1.0(2026年3月時点の情報)、広報さい、村ホームページ、そして総務省が令和8年4月24日に公表した令和7年度の集計に基づいています。条件は年度ごとに見直されます。

問い合わせ先は、隊員募集・移住支援・空き家バンクのいずれも同じです。

  • 佐井村総合戦略課 企画政策係(電話 0175-38-2111 内線22)

移住ポータルサイトや民間の求人サイトには、受付が終わった募集や別の自治体の条件がそのまま残っていることがあります。必ず佐井村の公式ホームページで、募集要項そのものを読んでください。

この記事は佐井村ホームページ、佐井村が公開している募集要項・交付要綱・広報さい、総務省の公表資料をもとに作成しています。報酬や支援の内容、募集の状況は変わることがあります。最新の情報は必ず佐井村の公式ホームページで確認してください。

よくある質問

Q.佐井村の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。

A.令和8年4月7日に公開された「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり隊員募集要項」は、高卒の場合は月額206,700円、大卒の場合は月額237,600円としています。いずれも原則として村会計年度任用職員給料表を準用する、と書かれています。雇用主は村ではなく(一社)くるくる佐井村で、社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)等に加入し、上記の金額から社会保険等の個人負担が差し引かれます。期末手当や賞与、副業については、要項に記載がありません。

Q.佐井村は「地域おこし協力隊」という名前で募集していないのですか。

A.募集名は「日本で最も小さくかわいい漁村さいむらづくり隊員」です。要項の【地域おこし協力隊に関する事項】に、3大都市圏や地方都市などから移住できることと、活動期間修了後も村に定住し就業・起業しようとする意欲があることの2つを満たす場合は「地域おこし協力隊」として採用する、と書かれています。基準を満たさない場合は国の支援制度等が一部使用できない場合があるものの、採用に関する審査および採用後の基本的な業務には影響しない、と要項が明記しています。

Q.住居や車、引っ越しの費用はどうなりますか。

A.車は「車借上げ料 月額3,000円~(通勤等で車を使用する場合)」とだけ要項に書かれていて、車両の貸与や購入費・維持費の負担については書かれていません。住居は「その他、村の移住支援や家賃補助あり。(詳細は、別途お問合せください)」とあり、家賃補助があること自体は明記されていますが、金額や上限は公開されていません。引っ越しの費用は募集要項に項目がありませんが、村には佐井村移住者応援事業補助金(単身30万円、世帯50万円、18歳未満の世帯員1人につき5万円加算・限度額30万円)があります。適用できるかどうかは村に確かめてください。

Q.応募する前に村を見ておくことはできますか。

A.「お試し地域おこし協力隊」があります。応募予定の方限定で随時対応し、受入れ期間は村内2泊3日が基本、実際に隊員に採用された場合を想定したお仕事体験やまちあるきの時間が確保されます。来村予定日の2か月前までに佐井村総合戦略課への事前相談が必要で、村予算の上限に達し次第その年度の受入れは終了します。お試し地域おこし協力隊または地域おこし協力隊インターンで来村した実績が確認できる人は、採用選考の面接をオンラインで受けることもできます。

TownHub編集部

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全国の地域情報を取材・編集しています。自治体の公開情報と現地取材をもとに、その街で暮らす人に役立つ情報をお届けします。

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