せたな町の地域おこし協力隊|受入事業所が隊員を雇う町
せたな町の地域おこし協力隊について、町が委嘱し事業所が雇用契約を結ぶという仕組み、3町の合併でできた町域、日本初の洋上風力を持つ再生可能エネルギーの取り組みをまとめます。
せたな町は檜山で最も隊員の多い町です。町が隊員を委嘱し、受入事業所が雇用契約を結ぶという二段構えの仕組みをとっています。町が公表している情報から整理します。
隊員10人、檜山で最多
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、せたな町の隊員数は10人でした。北海道の受入166市町村のなかで15位です。北海道のポータルでは5人(2023年現在)と紹介されており、集計の時点による差とみられます。
檜山振興局は7市町村で35人。せたな町10人、今金町7人、厚沢部町7人、乙部町4人、奥尻町3人、江差町2人、上ノ国町2人という内訳です。檜山全体の3割近くをせたな町が占めます。
北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
町は自らを次のように紹介しています。海、山、温泉と自然に恵まれ、山海の幸も豊富。日本海の変化に富んだ海岸線はマリンスポーツの拠点になっており、雄大な山々と豊かな緑に加えて観光地としての魅力も備えています。人口は7,017人です。
町が委嘱し、事業所が雇う
せたな町は「地域おこし協力隊受入事業所」を募集しています。
公表されている仕組みは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 委嘱 | せたな町地域おこし協力隊は町が委嘱する |
| 雇用 | 受入事業所が隊員と雇用契約を結ぶ |
| 受入人数 | 1事業所あたり1人 |
| 目的 | 外部の人材を積極的に受け入れ、定住・定着を促進する |
「町が委嘱し、事業所が雇う」という二段構えが、この町の型です。
隊員から見ると、身分が2つあることになります。 町の協力隊であると同時に、事業所の従業員です。
このことには利点と注意点があります。
利点は、任期後の受け皿がはっきりすることです。 3年のあいだ働いた事業所にそのまま残るという道筋が自然に生まれます。
注意点は、条件が事業所との契約で決まることです。 給与も勤務時間も休日も、町ではなく事業所が決めます。応募のときは事業所との条件を必ず確かめてください。
道内で似た型を持つ自治体を並べると次のようになります。
| 市町村 | 呼び方 | 公表されている額 |
|---|---|---|
| 雄武町 | 委託型受入事業所 | 報償費 月375,000円以内+活動費で年5,500,000円以内 |
| 壮瞥町 | 受入町内事業者 | 月420,000円程度・年4,500,000円が上限 |
| せたな町 | 受入事業所 | 募集要項で確認 |
| 芽室町 | 団体委託型 | 募集要項で確認 |
| 古平町 | 受入団体等 | 募集要項で確認 |
1事業所あたり1人という制限は雄武町(1事業所あたり年1名まで)と同じ考え方です。1つの事業所が隊員を集中して抱えることを避ける設計とみられます。
報酬額は町の常設ページからは確認できませんでした。 募集要項で確かめてください。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
3つの町が1つになった町域
せたな町は2005年に大成町・瀬棚町・北檜山町の3町が合併してできた町です。
3町分の町域を持つということは、地域によって条件が違うということです。 日本海沿いに細長く伸びる形で、端から端まで移動には時間がかかります。
道内には合併で広い町域を持つ自治体が複数あります。
| 市町村 | 分かれている地域 |
|---|---|
| せたな町 | 旧大成町・旧瀬棚町・旧北檜山町 |
| 八雲町 | 太平洋側と日本海側(熊石地域) |
| 日高町 | 内陸の日高地区と海沿いの門別地区 |
| 函館市 | 中心部と南茅部地域 |
| 石狩市 | 中心部と浜益 |
| 伊達市 | 中心部と大滝区 |
| 幕別町 | 中心部と忠類地域 |
「せたな町に移住する」と一口に言っても、どの地区かで暮らしが変わります。 買い物の場所も、学校も、隣近所との距離も違います。受入事業所がどこにあるかを地図で確かめてください。
日本初の洋上風力があった町
せたな町は再生可能エネルギーの取り組みで知られてきました。
2004年、日本初の洋上風力発電設備が本格運転を始めています。 合併前から、旧北檜山町が1999年に新エネルギービジョンを、旧瀬棚町が2000年に新エネルギービジョン報告書をまとめており、合併前の各町がそれぞれ取り組んでいたという経緯があります。
町は合併後も再生可能エネルギーの施策を続け、ゼロカーボンや再生可能エネルギーに係るゾーニングの取り組みを公表しています。
「ゾーニング」は、どこに設備を建ててよいかを先に決めておく手法です。 景観や生き物への影響を考えて区域を分けます。建ててから揉めるのを避けるための仕組みといえます。
道内で再生可能エネルギーに関わる協力隊の枠や取り組みには次のものがあります。
| 市町村 | 取り組み |
|---|---|
| せたな町 | 日本初の洋上風力、ゼロカーボン、ゾーニング |
| 上士幌町 | 地域電力普及・連携推進員 |
| 羅臼町 | ゼロカーボンシティコーディネーター |
| 寿都町・苫前町 | 風力発電の設備がある |
風の強い日本海側という条件が、この産業と結びついています。 暮らす側にとっては厳しい条件ですが、資源として使われているということです。
応募の前に確かめること
- 受入事業所を確かめる。雇用契約の相手は町ではありません
- 事業所との条件を確認する。給与も勤務時間も休日も事業所が決めます
- 募集要項で報酬を確認する。常設ページからは分かりません
- どの地区か地図で確かめる。3町が合併した広い町域です
- 任期後にその事業所へ残る道を考える。この仕組みの狙いです
- 檜山の他の町と比べる。今金町7人、厚沢部町7人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ檜山の厚沢部町は厚沢部町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容はせたな町および北海道が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.せたな町の地域おこし協力隊はどんな仕組みですか。
A.町が隊員を委嘱し、受入事業所が隊員と雇用契約を結ぶという二段構えです。隊員は町の協力隊であると同時に事業所の従業員という立場になります。
Q.給与は誰が決めるのですか。
A.事業所です。給与も勤務時間も休日も町ではなく事業所が決めるため、応募のときは事業所との条件を必ず確かめてください。
Q.報酬はいくらですか。
A.町の常設ページからは確認できませんでした。募集要項で確かめてください。
Q.1つの事業所に何人入れますか。
A.1事業所あたり1人です。雄武町の「1事業所あたり年1名まで」と同じ考え方で、1つの事業所が隊員を集中して抱えることを避ける設計とみられます。
Q.せたな町はどんな町ですか。
A.2005年に大成町・瀬棚町・北檜山町の3町が合併してできた町です。人口は7,017人で、海、山、温泉と自然に恵まれ山海の幸も豊富とされています。日本海の変化に富んだ海岸線はマリンスポーツの拠点になっています。
Q.町域が広いと何が違いますか。
A.3町分の町域を日本海沿いに細長く持つため、地区によって買い物の場所も学校も隣近所との距離も変わります。受入事業所がどこにあるかを地図で確かめてください。
Q.風力発電と関係がありますか。
A.せたな町では2004年に日本初の洋上風力発電設備が本格運転を始めています。合併前から旧北檜山町が1999年に、旧瀬棚町が2000年に新エネルギーの計画をまとめており、町は合併後もゼロカーボンや再生可能エネルギーのゾーニングに取り組んでいます。
参考にした公式ページ
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