豊富町の地域おこし協力隊|湯治客が来る温泉のある町
豊富町の地域おこし協力隊について、石油分を含む豊富温泉と湯治という町の特徴、酪農とサロベツ原野という資源、宗谷での受け入れの状況をまとめます。
豊富町には湯治のために移り住む人が来る温泉があります。石油分を含む珍しい泉質で、皮膚の疾患を抱える人が長期滞在する土地です。移住の入口が温泉になっているという点で、他の町とは事情が違います。町と北海道が公表している情報から整理します。
隊員1人、宗谷の南部
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、豊富町の隊員数は1人でした。北海道の受入166市町村のなかで155位です。
豊富町が属する宗谷振興局は10市町村で41人。礼文町10人、浜頓別町7人、幌延町5人、利尻富士町5人、中頓別町4人、猿払村3人、利尻町3人、枝幸町2人、豊富町1人、稚内市1人という内訳です。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
町は温泉、酪農、湿原を持つ地域です。サロベツ原野の一部が町域にあり、隣の幌延町とともに湿原を分け合っています。
湯治客が来る温泉
豊富温泉は、石油分を含む泉質で知られます。世界に2つ、日本には1つしかないとされる珍しい湯です。
やけどや皮膚の疾患に効くとされ、乾癬やアトピー性皮膚炎の湯治先として知られてきました。皮膚の症状を抱える人のあいだで「奇跡の湯」と呼ばれることもあります。
湯治という滞在の形が、この町の人の流れを作っています。
観光と湯治は性格が違います。
| 型 | 滞在の長さ | 訪れる理由 |
|---|---|---|
| 観光 | 1泊から数泊 | 見る、遊ぶ |
| 湯治 | 数週間から数か月 | 症状の改善 |
滞在が長いということは、その間の暮らしが要るということです。 買い物も、洗濯も、通院も、滞在中に発生します。短期の観光客とは求めるものが違います。
そして湯治で来た人が、そのまま移住することがあります。 効果を実感して住み続けるという流れで、町にとっては移住の入口が温泉になっていることになります。
道内で温泉を持つ協力隊の受入自治体には、洞爺湖町(温泉街)、登別市、音更町(十勝川温泉のモール温泉)などがありますが、湯治を軸にした町は数少なくなります。
報酬額は町の常設ページからは確認できませんでした。 問い合わせ先は豊富町 商工観光課です。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
酪農と湿原
豊富町のもうひとつの柱が酪農です。宗谷は道内でも酪農の盛んな地域で、豊富町もその一角にあります。
サロベツ原野は日本有数の湿原で、利尻礼文サロベツ国立公園の一部です。隣の幌延町とともに、この湿原を分け合っています。
道内で湿原を持つ協力隊の受入自治体を並べると次のようになります。
| 市町村 | 湿原 |
|---|---|
| 豊富町・幌延町 | サロベツ原野 |
| 鶴居村 | 釧路湿原国立公園 |
| 浜頓別町 | クッチャロ湖(日本最北のラムサール条約登録湿地) |
| 美唄市 | 宮島沼 |
| 雨竜町 | 雨竜沼湿原 |
湿原は開発できない土地です。 農地にも宅地にもならない代わりに、生き物の生息地として、また観光の資源として残ります。
情報の探し方
豊富町の協力隊について、報酬額・契約の型・募集分野は、常設のページからは確認できませんでした。
これは隊員数の少ない市町村では珍しくありません。北海道の受入166市町村のうち67市町村は隊員が1人から4人で、常設の募集ページを持たない自治体もあります。
情報を探す方法は次のとおりです。
北海道の公式ポータル「ほっかいどう地域おこし協力隊」を見る。 道は隊員数1,374人と全国最多で、市町村ごとの紹介ページを持っています。豊富町のページもあります。
町へ直接問い合わせる。 商工観光課が窓口です。募集の予定を聞くのが最も確実です。
ニッポン移住・交流ナビや民間のプラットフォームを見る。 自治体自身が掲載する場合があります。
宗谷総合振興局のページも確認する。 振興局が管内の情報をまとめている場合があります。
最北で暮らす
豊富町を検討するとき、条件を整理しておく価値があります。
稚内市までの距離。 宗谷の中心である稚内市までは車で1時間ほどです。買い物や医療の選択肢はそこにあります。
冬の条件が厳しくなります。 最北部で風が強く、北海道は総務省の消費者物価地域差指数(2024年結果)で光熱・水道が119.6と全国1位で、全国平均を約2割上回ります。
宗谷は受入の少ない地域です。 10市町村で41人、1市町村あたり4.1人になります。ただし枠の性格は幅広く、幌延町のトナカイ飼育、利尻町のウニ種苗生産、猿払村の施設園芸研究、稚内市の多言語対応と揃っています。
応募の前に確かめること
- 町に直接問い合わせる。商工観光課が窓口です
- 道のポータルを確認する。豊富町の紹介ページがあります
- 湯治という滞在の形を理解する。数週間から数か月の滞在です
- 稚内市までの距離を確認する。車で1時間ほどです
- 冬の風と光熱費を見込む。最北部の条件です
- 宗谷の他の市町村と比べる。礼文町10人、浜頓別町7人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ湿原を分け合う幌延町は幌延町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は豊富町および北海道が公表している情報によります。応募のときは町へ直接問い合わせて最新の情報を確かめてください。
よくある質問
Q.豊富町の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。
A.常設のページからは確認できませんでした。豊富町 商工観光課へ直接問い合わせるか、北海道の公式ポータルで確認してください。
Q.豊富温泉はどんな温泉ですか。
A.石油分を含む泉質で、世界に2つ、日本には1つしかないとされる珍しい湯です。やけどや皮膚の疾患に効くとされ、乾癬やアトピー性皮膚炎の湯治先として知られてきました。
Q.湯治と観光は違うのですか。
A.滞在の長さが違います。観光は1泊から数泊ですが、湯治は数週間から数か月に及びます。滞在が長いぶん、買い物も洗濯も通院もその間に発生するため、求められるものが変わります。
Q.湯治から移住につながるのですか。
A.効果を実感して住み続けるという流れがあり、町にとっては移住の入口が温泉になっている面があります。
Q.町の産業は何ですか。
A.温泉のほか酪農が柱です。宗谷は道内でも酪農の盛んな地域で、豊富町もその一角にあります。サロベツ原野の一部も町域にあります。
Q.募集情報はどこで探せばよいですか。
A.北海道の公式ポータル「ほっかいどう地域おこし協力隊」、町の商工観光課への直接の問い合わせ、ニッポン移住・交流ナビ、宗谷総合振興局のページなどです。
Q.冬の生活はどうなりますか。
A.最北部で風が強い地域です。北海道は光熱・水道の物価指数が119.6と全国1位で全国平均を約2割上回るため、暖房費を多めに見込んでください。稚内市までは車で1時間ほどです。
参考にした公式ページ
- 豊富町|ほっかいどう地域おこし協力隊
- 商工観光課|各課の窓口|北海道豊富町
- 北海道豊富町 公式ホームページ
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果(総務省統計局)
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。