雨竜町の地域おこし協力隊|起業を前提にしたフリーミッション
雨竜町の地域おこし協力隊について、1年目に調査と計画、2年目以降に起業という段取りの枠、ラムサール条約に登録された雨竜沼湿原、道の駅の仕事をまとめます。
雨竜町の協力隊は起業を前提にした枠です。1年目に調査と計画、2年目以降に起業という段取りが最初から示されています。町にはラムサール条約に登録された湿原があります。町が公表している情報から整理します。
隊員1人、空知の北部
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、雨竜町の隊員数は1人でした。北海道の受入166市町村のなかで155位です。
雨竜町は空知地方の北部にあり、石狩川の流域に位置します。同じ空知では沼田町35人、美唄市32人、深川市17人、奈井江町14人、砂川市13人、栗山町11人、三笠市9人、夕張市9人、滝川市7人、芦別市5人、秩父別町5人、歌志内市4人、浦臼町3人、岩見沢市2人、赤平市2人、南幌町2人が近隣にあたります。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
起業定住×フリーミッション
町が公表している枠の名称が「起業定住×フリーミッション事業」です。
段取りは次のように示されています。
| 年次 | 内容 |
|---|---|
| 1年目 | マーケティング調査と起業計画の立案 |
| 2年目以降 | 起業に向けた計画に取り組む |
1年目を調査と計画に充てると明記している点が、この枠の特徴です。
多くの協力隊は着任してすぐ実務が始まります。 雨竜町は最初の1年を「調べて考える期間」と位置づけています。
これは起業する側にとって理にかなった設計です。 土地を知らないまま事業を始めても続きません。1年かけて需要と競合と人の流れを見てから決められるということです。
町は参考例として「起業定住×観光」を挙げ、雨竜沼湿原などの観光資源を活用したビジネスの展開を示しています。
このほか道の駅のイベント企画・運営やPR活動も活動として公表されています。
道内で起業を軸にした枠を並べると次のようになります。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 雨竜町 | 起業定住×フリーミッション(1年目は調査と計画) |
| 苫前町 | 起業型(採用条件が事業を展開予定であること) |
| 中頓別町 | ぶどう栽培・ワイン醸造(起業支援が手厚い) |
| 妹背牛町 | 1年目はマーケティングとPR、2年目以降は起業へ |
| 由仁町 | 起業に係る費用を交付(7人中3人が起業) |
| 江別市 | 起業支援補助金 最大1,000,000円 |
| 赤平市 | 起業活動手当 月額4,000円 |
妹背牛町も同じ2段階の設計です。 1年目はマーケティングと町のPR、2年目以降は起業へという組み立てになっています。
報酬額は町の常設ページからは確認できませんでした。 募集要項で確かめてください。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
雨竜沼湿原という資源
雨竜沼湿原は、暑寒別天売焼尻国定公園にある日本有数の山岳型高層湿原帯です。
登録の経緯は次のとおりです。
- 1964年に北海道の天然記念物に指定
- 2005年11月にラムサール条約に登録
山岳型の高層湿原というのは、標高の高い場所にできた湿原という意味です。登らなければ着けません。
この点が、他の湿原とは条件を分けます。
| 市町村 | 湿原 | 行き方 |
|---|---|---|
| 雨竜町 | 雨竜沼湿原(山岳型高層湿原) | 登山 |
| 鶴居村 | 釧路湿原国立公園 | 車と展望台 |
| 浜頓別町 | クッチャロ湖 | 車 |
| 美唄市 | 宮島沼 | 車 |
登らないと見られないということは、来る人が限られるということです。 一方で、来た人は目的を持って来ていることになります。
観光のビジネスを考えるなら、この性質は前提になります。 数を集める場所ではなく、深く関わる人を相手にする場所です。
空知で探すということ
雨竜町を検討するなら、空知全体を見るという考え方もあります。
空知は受入が活発な地域です。 沼田町35人、美唄市32人、深川市17人という規模の自治体があり、札幌市から車で1時間から2時間の範囲に選択肢が集中しています。
起業を軸にした枠も複数あります。 妹背牛町(2段階の設計)、芦別市(事業承継部門・副業可)、赤平市(起業活動手当)、秩父別町(フリーミッション型)、由仁町(起業費用の交付)などです。
冬の雪は多くなります。 空知は道内でも積雪の多い地域として知られます。北海道は総務省の消費者物価地域差指数(2024年結果)で光熱・水道が119.6と全国1位で、全国平均を約2割上回ります。除雪の負担も見込んでください。
応募の前に確かめること
- 募集要項で報酬を確認する。常設ページからは分かりません
- 1年目が調査と計画であることを踏まえる。すぐ実務ではありません
- 2年目以降の起業支援を聞く。何がどこまで出るかです
- 雨竜沼湿原は登山が要ることを理解する。数を集める場所ではありません
- 雪の量を見込む。空知は道内でも雪の多い地域です
- 空知の他の市町村と比べる。沼田町35人、美唄市32人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ2段階の設計をとる妹背牛町は妹背牛町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は雨竜町および北海道が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.雨竜町の地域おこし協力隊はどんな枠ですか。
A.「起業定住×フリーミッション事業」という枠で、1年目はマーケティング調査と起業計画の立案、2年目以降は起業に向けた計画に取り組むという段取りが示されています。
Q.1年目に実務はないのですか。
A.町は1年目を調査と計画に充てると明記しています。多くの協力隊は着任してすぐ実務が始まりますが、土地を知らないまま事業を始めても続かないため、1年かけて需要と競合と人の流れを見てから決められる設計です。
Q.報酬はいくらですか。
A.町の常設ページからは確認できませんでした。募集要項で確かめてください。
Q.どんな事業が想定されていますか。
A.町は参考例として「起業定住×観光」を挙げ、雨竜沼湿原などの観光資源を活用したビジネスの展開を示しています。このほか道の駅のイベント企画・運営やPR活動も活動として公表されています。
Q.雨竜沼湿原とは何ですか。
A.暑寒別天売焼尻国定公園にある日本有数の山岳型高層湿原帯です。1964年に北海道の天然記念物に指定され、2005年11月にラムサール条約に登録されました。
Q.湿原へはどう行くのですか。
A.山岳型の高層湿原なので登山が要ります。来る人が限られる一方、来た人は目的を持って来ていることになります。数を集める場所ではなく、深く関わる人を相手にする場所です。
Q.冬の生活はどうなりますか。
A.空知は道内でも積雪の多い地域として知られます。北海道は光熱・水道の物価指数が119.6と全国1位で全国平均を約2割上回るため、除雪の負担と光熱費を見込んでください。
参考にした公式ページ
- 雨竜町地域おこし協力隊の募集について|北海道雨竜町
- 雨竜町|ほっかいどう地域おこし協力隊
- 雨竜沼湿原|北海道遺産
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果(総務省統計局)
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。