羽幌町の地域おこし協力隊|島と本土で枠が分かれている
羽幌町の地域おこし協力隊について、天売高校の生徒募集を担う島の枠と市街地区の枠、藻場再生プロジェクトという水産の枠、天売島・焼尻島という条件をまとめます。
羽幌町の協力隊は島の枠と本土の枠が分かれています。天売高校の生徒募集を担う枠は天売島に住み、シティプロモーションの枠は市街地区で働きます。町が公表している情報から整理します。
隊員2人、2つの島を持つ町
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、羽幌町の隊員数は2人でした。北海道の受入166市町村のなかで89位です。
羽幌町は留萌地方の日本海側にあり、天売島と焼尻島という2つの島を町域に持ちます。同じ留萌では増毛町10人、留萌市6人、遠別町6人、苫前町4人、天塩町2人、初山別村2人が近隣にあたります。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
島と本土で枠が分かれる
町が公表している募集の分野は次のとおりです。
市街地区の枠。
- シティプロモーション業務
- 地域魅力発信業務
- スポーツ振興等に関する業務
天売地区の枠。
- 天売高校生徒募集業務
同じ町のなかで、本土と離島に別々の枠があるという構成です。
天売島に住むということは、本土とはまったく違う条件で暮らすということです。 移動はフェリーになり、天候によっては欠航します。買い物も医療も島内では完結しません。
道内で島を持つ自治体を並べると次のようになります。
| 市町村 | 島 |
|---|---|
| 羽幌町 | 天売島・焼尻島(本土に町の中心がある) |
| 奥尻町 | 奥尻島(町全体が島) |
| 利尻町・利尻富士町 | 利尻島(島を2町で分ける) |
| 礼文町 | 礼文島(町全体が島) |
羽幌町の特徴は、本土に町の中心があって島が付属する構造です。奥尻町や礼文町のように町全体が島という形とは違います。
応募のときはどちらの枠かを必ず確かめてください。 市街地区と天売地区では、暮らしがまったく変わります。
天売高校という課題
天売高校生徒募集業務という枠は、離島の高校を維持するための仕事です。
離島の高校は人口減少の影響を直接受けます。 島の中学生の数が減れば入学者が減り、学級が維持できなくなります。高校が無くなれば、島で子どもを育てられなくなります。
だから島外から生徒を募ります。 奥尻町(高校魅力化コーディネーター2名・離島留学)と同じ構造です。
道内で高校の維持に協力隊を充てている自治体は多くあります。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 羽幌町 | 天売高校生徒募集業務(天売地区) |
| 奥尻町 | 高校魅力化コーディネーター2名(離島留学) |
| 興部町 | 興部高校教育の魅力化スタッフ |
| 幌加内町・羅臼町・平取町・標津町 | 高校魅力化コーディネーター |
天売島は海鳥の繁殖地としても知られます。 ウミガラスなどが繁殖する島で、自然の資源があります。生徒募集の材料としても、この環境は使えます。
藻場再生という水産の枠
町は水産業振興(藻場再生プロジェクト推進事業)支援員の募集要項も公開しています。
藻場とは海藻が生い茂る場所のことです。魚の産卵や稚魚の育つ場になり、海の生産力の土台にあたります。
藻場が減る現象は各地で問題になっています。 海水温の上昇や、ウニによる食害が原因とされます。藻場が失われると魚も減るため、再生の取り組みが必要になります。
道内で水産に関わる枠には次のものがあります。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 羽幌町 | 藻場再生プロジェクト推進事業支援員 |
| 利尻町 | ウニ種苗生産施設を中心とする栽培漁業 |
| 古平町 | 水産推進員(新商品の開発、販促) |
| 留萌市 | 水産振興コーディネーター |
| 函館市 | 南茅部の水産・観光の振興 |
| えりも町 | コンブボートクルーズ事業の運営支援 |
藻場再生は成果が出るまでに時間がかかります。 海藻を植えても、環境が変わらなければ定着しません。3年で結果が出ないこともあると理解しておいてください。
水産の枠は報酬を年額で示しています。
- 報酬 年額4,370,000円程度(初年度。年2回の賞与を含みます。次年度は4,380,000円程度の予定)
- 身分 羽幌町の会計年度任用職員(パートタイム)。社会保険・厚生年金・雇用保険に加入し、本人負担分は報酬から差し引かれます
- 勤務時間 週29時間以内(8時45分から17時30分の範囲で、管理監督者と相談して決めます)
- 住居 公営住宅を斡旋。ただし住宅料と光熱水費は自己負担です
- 副業 届け出て町長が認めた場合は許可されます
週29時間以内で年額4,370,000円という組み合わせは道内でも高いほうです。ただし住宅料が自己負担なので、家賃を町が持つ市町村と額面のまま比べることはできません。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
応募の条件
町が公表している主な条件は次のとおりです。
- 応募時点で年齢が概ね20歳以上
- 三大都市圏をはじめとする都市地域に在住し、活動期間中に羽幌町へ移住
- 地域の活性化に意欲を持つこと
- 活動期間満了後も町内に定住する意欲があること
- 普通自動車運転免許を有すること
- 基本的なパソコン操作ができること
提出書類は応募用紙、履歴書、住民票の写し、地域おこし協力隊目標レポートです。
「目標レポート」を求める点は、壮瞥町(自己PR、活動目標、任期後の計画をA4用紙1,600字以内)、西興部村(応募理由 原稿用紙3枚以内)と同じ方向です。書いて出す準備が要ります。
応募の前に確かめること
- どちらの枠か確かめる。市街地区と天売地区では暮らしが変わります
- 島の枠ならフェリーの便数と欠航を聞く
- 住宅料が自己負担であることを見込む。水産の枠は年額4,370,000円程度ですが、家賃は出ません
- 目標レポートを用意する。提出書類に入っています
- 藻場再生は時間がかかることを理解する。3年で結果が出ないこともあります
- 留萌の他の市町村と比べる。増毛町10人、留萌市6人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じく離島の高校を支える奥尻町は奥尻町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は羽幌町が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.羽幌町の地域おこし協力隊はどんな枠がありますか。
A.市街地区の枠としてシティプロモーション業務、地域魅力発信業務、スポーツ振興等に関する業務があり、天売地区の枠として天売高校生徒募集業務があります。このほか水産業振興(藻場再生プロジェクト推進事業)支援員の募集要項も公開されています。
Q.島の枠と本土の枠は何が違いますか。
A.暮らしがまったく変わります。天売島に住む場合は移動がフェリーになり天候によっては欠航します。買い物も医療も島内では完結しません。応募のときはどちらの枠かを必ず確かめてください。
Q.天売高校生徒募集業務とは何ですか。
A.離島の高校を維持するための仕事です。島の中学生の数が減れば入学者が減り学級が維持できなくなります。高校が無くなれば島で子どもを育てられなくなるため、島外から生徒を募ります。
Q.藻場再生とは何ですか。
A.藻場は海藻が生い茂る場所で、魚の産卵や稚魚の育つ場になり海の生産力の土台にあたります。海水温の上昇やウニによる食害で減っており、再生の取り組みが必要になっています。成果が出るまでに時間がかかるため、3年で結果が出ないこともあると理解しておいてください。
Q.報酬はいくらですか。
A.水産業振興(藻場再生プロジェクト推進事業)支援員の枠は年額4,370,000円程度です(初年度。年2回の賞与を含み、次年度は4,380,000円程度の予定)。羽幌町の会計年度任用職員(パートタイム)で、社会保険等の本人負担分は報酬から差し引かれます。勤務時間は週29時間以内です。住居は公営住宅を斡旋しますが、住宅料と光熱水費は自己負担です。ほかの枠の額は町の職員募集情報のページで確かめてください。
Q.応募の条件を教えてください。
A.応募時点で年齢が概ね20歳以上、三大都市圏をはじめとする都市地域に在住し活動期間中に羽幌町へ移住、地域の活性化に意欲を持つ、活動期間満了後も町内に定住する意欲がある、普通自動車運転免許を有する、基本的なパソコン操作ができることです。
Q.提出書類は何ですか。
A.応募用紙、履歴書、住民票の写し、地域おこし協力隊目標レポートです。レポートを求める点は壮瞥町や西興部村と同じ方向で、書いて出す準備が要ります。
参考にした公式ページ
- 羽幌町地域おこし協力隊の募集について|職員募集情報|羽幌町
- 羽幌町地域おこし協力隊(水産業振興・藻場再生プロジェクト推進事業)支援員 募集要項
- 羽幌町|ほっかいどう地域おこし協力隊
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 令和7年度(2025年度)地域おこし協力隊導入状況|北海道
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。