根室市の地域おこし協力隊|専業型と兼業型で報酬が分かれる委託契約
根室市の地域おこし協力隊について、専業型と兼業型で分かれる委託料の額、副業の扱い、住居と活動経費の支援、企画提案書による選考をまとめます。
根室市の地域おこし協力隊は、専業型と兼業型で報酬が分かれます。専業型は月額225,000円、兼業型は月額117,000円で、およそ倍の開きがあります。副業を前提にした兼業型を制度として用意している自治体は多くありません。市と北海道が公表している募集要項から整理します。
隊員20人は根室振興局で2位
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、根室市の隊員数は20人でした。北海道の受入166市町村のなかで9位です。市は自らのサイトで「現在19名が活躍中」としています。
根室市が属する根室振興局は5市町村で132人。別海町74人が最多で、根室市20人、中標津町15人、羅臼町15人、標津町8人と続きます。5市町村しかないのに132人という密度は道内の振興局で最も高く、1市町村あたり26.4人になります。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
契約は委託|市との雇用関係はない
根室市の協力隊は委託型です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約 | 根室市と隊員が委託契約を締結し、個人事業主として活動(市との雇用関係なし) |
| 委託期間 | 契約締結日から年度末まで |
| 更新 | 最大で3年目の年度末を限度に更新 |
| 社会保険 | 健康保険料および国民年金保険料等は各自の負担 |
| 副業 | 協力隊活動に支障がない範囲で可能 |
| 車 | 活動においては自家用車を使用 |
雇用関係がないため、健康保険と国民年金は自分で加入して全額を負担します。その代わり勤務時間の縛りがなく、副業が認められています。契約の型ごとの違いは北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
専業型と兼業型
根室市の最大の特徴がここです。
| 区分 | 月額 |
|---|---|
| 専業型 | 225,000円(消費税および地方消費税を含む) |
| 兼業型 | 117,000円(消費税および地方消費税を含む) |
兼業型は専業型のおよそ52%です。協力隊の活動に充てる時間が減る分、委託料も下がるという設計になっています。副業をしながら地域に関わりたい人、すでに収入の柱を持っている人に向いた枠です。
もう一点、見落としやすい注意があります。どちらも「消費税および地方消費税を含む」と明記されています。委託契約なので消費税込みの表示になっており、専業型225,000円は税抜きにすると約204,500円です。事業所得として申告するときの計算はこの前提で行うことになります。
このほか、活動に必要な経費については予算の範囲内で各月の支払額に加算されます。
住居と活動経費の支援
住居については次のとおりです。
- 住居は根室市から紹介可能
- 家賃は予算の範囲内で支援
- 住居に係る光熱水費等は自己負担
- 引っ越し旅費や転居に係る費用は、市の規定に基づき支給
家賃の支援は「予算の範囲内」とされており、具体的な上限額は募集要項で確認する必要があります。引っ越し費用が市の規定に基づいて支給される点は、移住直後の負担を軽くします。
活動経費についても、業務に必要と認められるものは予算の範囲内で支援されます。
北海道は光熱・水道の物価指数が全国1位(119.6)で、冬の暖房費が家計に効きます。光熱水費が自己負担である以上、ここは見込んでおく必要があります。
募集ミッションと選考
募集の枠には「地域福祉推進員」などがあります。高齢者や福祉の分野で、コミュニティの推進や地域活性化に地域の人と一緒に取り組む内容です。市は「ご自身のペースで資格免許等の取得を目指せることが最大の特徴」と説明しています。
活動の自由度が高い点も強調されており、新たな視点や発想から地域資源の発掘、観光振興に係る支援活動、産業の創出など、自身が設定した活動内容を主体的に展開することが求められます。
選考では、応募書類のほかに企画提案書(自らが考える活動内容・任意様式)の提出が求められます。一次選考の合格者を対象に、ウェブ会議による面接が行われます。
「与えられた業務をこなす」のではなく「自分で活動を設計する」ことが前提になっているため、応募の段階で何をやりたいかを言語化しておく必要があります。
応募の前に確かめること
- 専業型か兼業型かを決める。月額225,000円と117,000円で倍近い差があります
- 消費税込みの表示であることを理解する。専業型は税抜きで約204,500円です
- 社会保険を自分で計算する。健康保険料と国民年金保険料は全額自己負担です
- 家賃支援の上限を確認する。「予算の範囲内」としか公表されていません
- 自家用車を用意する。活動には自家用車を使います
- 企画提案書を準備する。自分で活動内容を設計して提出します
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ根室振興局で最多の別海町は別海町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は根室市および北海道が公表している募集要項によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の要項で確かめてください。
よくある質問
Q.根室市の地域おこし協力隊はいくらもらえますか。
A.専業型が月額225,000円、兼業型が月額117,000円です。いずれも消費税および地方消費税を含む額で、専業型は税抜きにすると約204,500円になります。活動に必要な経費は予算の範囲内で各月の支払額に加算されます。
Q.専業型と兼業型の違いは何ですか。
A.協力隊の活動に充てる時間の違いで、兼業型は専業型のおよそ52%の額になります。副業をしながら地域に関わりたい人や、すでに収入の柱を持っている人に向いた枠です。
Q.副業はできますか。
A.協力隊活動に支障がない範囲で可能です。根室市は委託型で個人事業主として活動するため、勤務時間の縛りがありません。
Q.社会保険はどうなりますか。
A.市との雇用関係がないため、健康保険料および国民年金保険料等は各自の負担になります。
Q.住居の支援はありますか。
A.住居は市から紹介可能で、家賃は予算の範囲内で支援されます。ただし光熱水費等は自己負担です。引っ越し旅費や転居に係る費用は市の規定に基づいて支給されます。
Q.車は必要ですか。
A.必要です。活動においては自家用車を使用することとされています。
Q.選考ではどんなことをしますか。
A.応募書類のほかに、自らが考える活動内容をまとめた企画提案書(任意様式)を提出します。一次選考の合格者を対象に、ウェブ会議による面接が行われます。