大空町の地域おこし協力隊|設置そのものを民間に委託する
大空町の地域おこし協力隊について、設置等業務を公募型プロポーザルで委託する仕組み、移住定住推進員という枠、助成金の要綱、女満別という立地をまとめます。
大空町は協力隊の設置そのものを民間に委託します。公募型プロポーザルで受託者を選び、その事業者が隊員を置くという仕組みです。道内でも珍しい形になります。町が公表している情報から整理します。
隊員2人、女満別のまち
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、大空町の隊員数は2人でした。北海道の受入166市町村のなかで89位です。
大空町はオホーツク地方にあり、女満別空港を抱えます。同じオホーツクでは斜里町14人、小清水町11人、北見市10人、湧別町10人、訓子府町10人、津別町8人、置戸町8人、美幌町7人、佐呂間町4人、紋別市4人、雄武町4人、網走市2人が近隣にあたります。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
設置を委託する
大空町は「大空町地域おこし協力隊設置等業務委託公募型プロポーザル」を実施しています。
プロポーザル方式とは、価格だけでなく企画の内容で受託者を選ぶ方法です。町が「こういう課題を解決したい」と示し、事業者が「こう解決します」と提案します。
協力隊の設置そのものを委託の対象にするという発想は、道内では大空町で確認できた形です。
道内の似た仕組みと並べると次のようになります。
| 市町村 | 委託の対象 |
|---|---|
| 大空町 | 協力隊の設置等業務そのもの(公募型プロポーザル) |
| 壮瞥町 | 受入町内事業者を公募(月420,000円程度・年4,500,000円上限) |
| 雄武町 | 委託型受入事業所を公募(年5,500,000円以内) |
| 芽室町 | 団体委託型 |
| 古平町 | 受入団体等を公募 |
壮瞥町や雄武町は「受け入れる事業者」を募りますが、大空町は「隊員を置いて運営する業務」を発注します。 より踏み込んだ委託の形です。
公表されている内容によれば、この委託にはかつて使われていなかった「住吉作業所」を活用し、地域の活性化と防犯に寄与するという目的が含まれていました。
応募する側から見ると、勤務先は町ではなく受託事業者になります。 条件も事業者との契約で決まるため、どの事業者が受託しているかを確かめる必要があります。
報酬額は町の常設ページからは確認できませんでした。 募集要項で確かめてください。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
要綱が2つある
大空町は協力隊に関する要綱を2つ公開しています。
大空町地域おこし協力隊設置要綱。 町は地域外の人材を積極的に活用し、移住・定住の促進と地域の活力の向上を図るとしています。隊員の活動として次が挙げられています。
- 農林水産業の振興
- 商工業・観光の振興
- 移住・定住の促進
- 地域資源の発掘と地域づくり
大空町地域おこし協力隊による移住定住推進活動助成金交付要綱。 隊員が行う移住定住の推進活動に対して助成金を出す仕組みです。
活動そのものに助成金を出す要綱を別に持っているという点は、道内でも数少ない設計です。報酬や活動費とは別に、企画に応じて資金を出せる枠組みになります。
要綱が公開されていることの利点は、募集が出ていない時期でも制度の骨格を確かめられることです。 喜茂別町(委託型設置要綱)、白老町(設置要綱・起業等支援補助金交付要綱)、夕張市(設置規程)も同じように例規を公開しています。
移住定住推進員という枠
大空町が募集してきた枠のひとつが移住定住推進員です。
公表されている業務は、移住と定住についての情報発信、町への移住を考えている人への総合的な支援です。
移住に関わる枠は道内に広がっています。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 大空町 | 移住定住推進員 |
| 芦別市 | 移住コーディネーター(若干名) |
| 壮瞥町 | 移住コンシェルジュ |
| 秩父別町 | 移住定住サポーター |
| 室蘭市 | 移住分野(1名) |
| 江別市 | シティプロモート・移住定住推進員 |
| 雄武町 | 移住・定住促進支援員 |
| 利尻富士町 | 移住・定住施策のコーディネート |
移住の枠は「自分が移住してきた立場」を活かせます。 検討している人が何に不安を持つかを、経験として知っているからです。
大空町には女満別空港があり、道外との行き来がしやすい条件があります。移住を考える人が訪れやすいという点で、この枠には有利に働きます。
応募の前に確かめること
- 受託事業者を確かめる。勤務先は町ではありません
- 事業者との条件を確認する。町の枠組みとは別です
- 募集要項で報酬を確認する。常設ページからは分かりません
- 要綱を読む。設置要綱と助成金交付要綱の2つが公開されています
- 助成金の使い道を聞く。移住定住の推進活動に出る仕組みです
- 女満別空港という条件を活かす。道外との行き来がしやすくなります
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じオホーツクの津別町は津別町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は大空町が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.大空町の地域おこし協力隊はどんな仕組みですか。
A.協力隊の設置等業務そのものを公募型プロポーザルで民間に委託する形です。町が課題を示し、事業者が解決策を提案して受託者が決まります。受託した事業者が隊員を置きます。
Q.勤務先はどこになりますか。
A.町ではなく受託事業者になります。条件も事業者との契約で決まるため、応募のときはどの事業者が受託しているかを確かめてください。
Q.報酬はいくらですか。
A.町の常設ページからは確認できませんでした。募集要項で確かめてください。
Q.要綱は公開されていますか。
A.「大空町地域おこし協力隊設置要綱」と「大空町地域おこし協力隊による移住定住推進活動助成金交付要綱」の2つが公開されています。募集が出ていない時期でも制度の骨格を確かめられます。
Q.助成金の要綱とは何ですか。
A.隊員が行う移住定住の推進活動に対して助成金を出す仕組みです。報酬や活動費とは別に、企画に応じて資金を出せる枠組みになります。
Q.どんな活動が対象ですか。
A.設置要綱では農林水産業の振興、商工業・観光の振興、移住・定住の促進、地域資源の発掘と地域づくりが挙げられています。移住定住推進員という枠も募集されてきました。
Q.大空町はどこにありますか。
A.オホーツク地方にあり、女満別空港を抱えます。道外との行き来がしやすい条件があるため、移住を考える人が訪れやすい町です。
参考にした公式ページ
- 大空町 公式ホームページ
- ほっかいどう地域おこし協力隊(北海道公式ポータルサイト)
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 令和7年度(2025年度)地域おこし協力隊導入状況|北海道
- 地域おこし協力隊メインページ|北海道
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。