稚内市の地域おこし協力隊|勤務時間外は副業ができる
稚内市の地域おこし協力隊について、パートタイムの会計年度任用職員で副業ができること、観光情報発信とインバウンド対応の2枠、日本最北の市という条件をまとめます。
稚内市は日本最北の市です。協力隊はパートタイムの会計年度任用職員で、勤務時間外の副業が認められています。市が公表している情報から整理します。
隊員1人、最北の市
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、稚内市の隊員数は1人でした。北海道の受入166市町村のなかで155位です。
稚内市が属する宗谷振興局は10市町村で41人。礼文町10人、浜頓別町7人、幌延町5人、利尻富士町5人、中頓別町4人、猿払村3人、利尻町3人、枝幸町2人、豊富町1人、稚内市1人という内訳です。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
宗谷の受入は離島と町村に偏っています。 礼文町10人、利尻富士町5人、利尻町3人を合わせると18人で、振興局全体の4割を超えます。振興局の中心である稚内市が1人というのは、規模の大きい自治体ほど隊員が少ないという道内の傾向にあたります。
副業ができる
市が公表している条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 任用 | パートタイム会計年度任用職員 |
| 副業 | 勤務時間外は可能 |
| 任用期間 | 令和8年4月1日以降から令和9年3月31日まで |
| 更新 | 年度ごとに更新し最長3年間 |
| 応募締切 | 令和8年3月31日(応募があり次第随時選考) |
パートタイムの会計年度任用職員で副業が認められるという組み合わせは、応募する人にとって重要です。
フルタイムの地方公務員には兼業の制限がかかります。 会計年度任用職員でもフルタイムなら同様です。パートタイムであれば制限が緩くなり、許可を得たうえで副業ができます。
道内で副業を認めている自治体を並べると次のようになります。
| 市町村 | 型 | 副業 |
|---|---|---|
| 芦別市 | 委嘱(雇用関係なし) | 活動の支障にならない範囲で可 |
| 滝川市 | - | 可 |
| 岩見沢市 | 業務委託 | 業務に支障がない範囲で可 |
| 稚内市 | パートタイム会計年度任用職員 | 勤務時間外は可能 |
委託型なら副業は当然できますが、雇用の形で副業を明示している例は数少なくなります。 稚内市の枠はその1つです。
任期後に定住するなら、副業は準備そのものになります。 3年のあいだに顧客や取引先を作っておけるかどうかで、任期が終わったあとの姿が変わります。
パートタイムといっても、勤務時間は短くありません。 募集要項は原則9時00分から17時00分(休憩1時間を含む)の実働7時間、月曜から金曜の週5日としています。週35時間です。
報酬は枠によって違います。
| 枠 | 月額 |
|---|---|
| 観光情報発信・イベント企画 | 205,000円 |
| インバウンド観光推進・多言語対応 | 264,000円 |
同じ市の枠で59,000円の差があります。 どちらも要項に「税や社会保険料、雇用保険料などの本人負担分が控除されます」と明記があるので、手元に残る額はこれより少なくなります。 これとは別に期末手当・勤勉手当が年2回(6月・12月)出ます。
住居は市が用意し、住宅料は市が負担します(上限は月5.0万円で、超えた分は自己負担)。光熱水費は自己負担で、稚内市への転居にかかる費用も個人負担です。活動に使う公用車とパソコンは市が用意します。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
観光の2つの枠
市が募集している枠は次の2つです。
地域おこし協力隊(観光情報発信・イベント企画)1名。
地域おこし協力隊(インバウンド観光推進・多言語対応)1名。
「多言語対応」が枠の名称に入っている点が稚内市の特徴です。
稚内市には国際的な条件があります。 宗谷岬は日本最北端で、そこを目指して人が来ます。かつては近隣国との交流もあり、市には国際的な要素が残ります。
道内で語学や国際に関わる枠には次のものがあります。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 稚内市 | インバウンド観光推進・多言語対応 |
| 小樽市 | 市内に暮らす外国人の生活を支える枠 |
| 洞爺湖町 | 温泉街に国内外から来訪 |
| 占冠村 | リゾート施設に外国からの来訪者 |
語学ができる人にとっては、職歴や技能が直接使える枠になります。 帯広市(人事やマーケティングの経験が望ましい)、浜中町(建築技師)と同じく、専門を求める型にあたります。
最北の市で暮らす
稚内市を検討するとき、条件を整理しておく価値があります。
市であるという規模。 宗谷振興局の所在地で、商業施設も病院も揃っています。周辺の町村と比べれば生活の選択肢があります。
離島への玄関口です。 稚内港から礼文島と利尻島へフェリーが出ています。
空港があります。 稚内空港から道外との行き来ができます。
冬の条件が厳しくなります。 最北部で風が強く、北海道は総務省の消費者物価地域差指数(2024年結果)で光熱・水道が119.6と全国1位で、全国平均を約2割上回ります。
札幌市までの距離があります。 車では5時間以上かかるため、飛行機か鉄道が現実的になります。
応募の前に確かめること
- どちらの枠か確かめる。月額205,000円と264,000円で59,000円違います
- 副業の範囲を確認する。勤務時間外は可能とされています
- 控除後の額を確かめる。要項の月額は、税と社会保険料を引く前の額です
- 語学が活きるか考える。多言語対応の枠があります
- 冬の風と光熱費を見込む。最北部の条件です
- 宗谷の他の市町村と比べる。礼文町10人、浜頓別町7人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ宗谷の礼文町は礼文町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は稚内市が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.稚内市の地域おこし協力隊は副業ができますか。
A.できます。パートタイムの会計年度任用職員として任用され、勤務時間外は副業が可能とされています。雇用の形で副業を明示している例は道内では数少なくなります。
Q.なぜパートタイムだと副業ができるのですか。
A.フルタイムの地方公務員には兼業の制限がかかりますが、パートタイムであれば制限が緩くなり、許可を得たうえで副業ができるためです。
Q.報酬はいくらですか。
A.枠によって違います。観光情報発信・イベント企画が月額205,000円、インバウンド観光推進・多言語対応が月額264,000円です。どちらも税や社会保険料、雇用保険料などの本人負担分が控除されるため、手元に残る額はこれより少なくなります。これとは別に期末手当・勤勉手当が年2回(6月・12月)あります。勤務時間は原則9時00分から17時00分の実働7時間で週5日なので、パートタイムでも週35時間です。
Q.どんな枠がありますか。
A.観光情報発信・イベント企画が1名、インバウンド観光推進・多言語対応が1名です。「多言語対応」が枠の名称に入っている点が稚内市の特徴になります。
Q.任期を教えてください。
A.令和8年4月1日以降から令和9年3月31日までで、年度ごとに更新し最長3年間です。応募締切は令和8年3月31日ですが、応募があり次第随時選考を行い採用が決まり次第募集を終了します。
Q.稚内市はどんな市ですか。
A.日本最北の市で、宗谷振興局の所在地です。宗谷岬は日本最北端にあたり、稚内港から礼文島と利尻島へフェリーが出ています。稚内空港もあります。
Q.宗谷の受入はどうなっていますか。
A.10市町村で41人ですが、礼文町10人、利尻富士町5人、利尻町3人と離島に偏っています。振興局の中心である稚内市が1人というのは、規模の大きい自治体ほど隊員が少ないという道内の傾向にあたります。