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岩泉町の地域おこし協力隊|3つの契約類型と報酬

16分で読めます執筆: TownHub編集部
地域おこし協力隊岩泉町

岩泉町の地域おこし協力隊について、3つの契約類型ごとの報酬と支援をまとめます。

岩泉町は本州でいちばん広い町です。面積992平方キロメートル、その92パーセントが森林で、そこに約7,500人が暮らしています。地域おこし協力隊の報酬を月額ではなく日額で決めているのも、あまり見ない形です。岩泉町の公式情報をもとにまとめます。

制度そのもののしくみは地域おこし協力隊とはにまとめています。

報酬は日額13,300円で決まる

岩泉町の募集要項は、報酬の決め方をこう書いています。

  • 毎月、前月の活動実績を月報および日報として提出する
  • 活動日数1日あたり13,300円を活動日数に乗じた金額を、報償費として岩泉町から支払う
  • 当該年度の支給上限額は3,192,000円

上限の3,192,000円は、12か月活動した場合の額です。年度の途中で着任した場合は、その年度に活動した月数に266,000円を乗じた額が上限になると書かれています。

数字を並べると関係が見えます。13,300円に月20日を掛けると266,000円、これを12か月分にすると3,192,000円です。逆に3,192,000円を13,300円で割ると、ちょうど240日分になります。つまり岩泉町の年間上限は、金額であると同時に年240日という活動日数の上限でもあります。

町の要綱(岩泉町地域おこし協力隊事業実施要綱)でも、報償金は予算の範囲内で支払うと定められています。報酬の考え方そのものは地域おこし協力隊の給料と報償費にまとめています。

「岩泉町はいくら」と一つの数字では言えない

日額制なので、受け取る額は活動日数で決まります。そして岩泉町の募集要項は、その活動日数が一定ではないことを、はっきり書いています。

目安として示されているのは月20日・1日8時間程度です。ただし同じ欄に、受入れ団体や活動内容により、月ごとの活動日数も1日の活動時間も異なる場合があると続けて書かれています。変わるのは日額ではなく日数のほうで、しかもその日数は受入れ先ごとに違う、ということです。

目安どおり月20日で12か月動けば上限の3,192,000円に届きますが、それは上限であって、約束された年収ではありません。1日の活動時間も8時間と決まっているわけではありません。

ですから「岩泉町の協力隊はいくら」という問いに、一つの数字で答えることはできません。応募先を選ぶときは、日額を見るより先に、その受入れ先では月に何日、1日何時間活動することになるのかを確かめてください。

契約類型は2つ。お金の流れも別

募集要項の「雇用関係」の欄には、こう書かれています。個人事業主型は無し。事業所受入型、会計年度任用職員型は有り。

分野ごとの案内ページを見ると、この2つがどう使い分けられているかが分かります。

契約類型あてはまる募集受入れ先
事業所受入型事業所受入型の募集案内、農林水産業関係の一部町内の事業者
会計年度任用職員型教育振興関係の募集案内岩泉町教育委員会

この2つは、お金の流れそのものが違います。町が事業者向けに出している「地域おこし協力隊受入事業者募集実施要領」には、事業所受入型の受入方法がこう書かれています。

  • 企業等と町との間で業務委託契約を締結する
  • 隊員と企業等との間で雇用契約を締結する
  • 町が負担するのは、協力隊1名あたり最大520万円以内(人件費、経費合わせて)。年度当初の4月1日から1年間着任した場合の額で、着任時期により月割になる

つまり事業所受入型では、町は事業者に委託費を払い、隊員に給与を払うのは事業者です。募集ページ側にも「地域おこし協力隊として委嘱状を受けた後に受入事業者に雇用いただき、就業規則等は受入事業所のルールに従っていただく形」と書かれています。委嘱するのは町、雇うのは事業者、という二段構えです。

会計年度任用職員型にあたるのは、公開されている範囲では教育振興関係の岩泉町高校魅力化コーディネーターです。受入れ先の予定は岩泉町教育委員会、主な活動場所は岩手県立岩泉高等学校と案内されています。

ここが読み分けの勘所です。日額13,300円は、募集要項の「報酬等」の欄に、岩泉町が支払う報償費として書かれています。一方で事業所受入型の給与は、事業者との雇用契約で決まります。この日額が2つの類型のどちらにも同じように適用されるのか、事業所受入型では520万円の枠の中で事業者が決めるのかは、公開されている資料からは読み取れません。社会保険の扱いも、会計年度任用職員型の期末勤勉手当の有無も、募集要項には書かれていません。応募先の類型が決まった段階で、政策推進課に直接確かめてください。

もう一つ、ページの更新日を必ず見てください。農林水産業関係の募集案内は更新日が令和5年12月28日で、「(個人事業主型)」という見出しが残ったままです。募集要項のページ(更新日は令和7年1月28日)は個人事業主型は無しとしています。古い案内が消されずに残っているとみるのが自然ですが、類型は募集要項の記載を優先し、食い違いが気になるときは問い合わせてください。

住まい・車・活動経費は年200万円まで

岩泉町は、報酬とは別に「活動経費」という枠を設けています。募集要項が挙げているのは、町内での住居借上げ費用、活動に必要な自動車やパソコン等の借上げ費用、活動車両の燃料費、消耗品費、イベント経費、旅費、研修参加費および旅費、その他町長が必要と認める経費です。

金額の上限は、募集ページではなく町の例規に書かれています。岩泉町地域おこし協力隊活動費等補助金交付要綱によると、隊員の活動に要する経費の交付限度額は隊員1人につき年間200万円以内です。委嘱の日が年度途中の場合は、活動月数に166,000円を乗じた額以内となります。

報償費の年間上限3,192,000円と、この活動経費の上限200万円を足すと519万2千円です。事業所受入型の実施要領がいう「1名あたり最大520万円以内」と、ほぼ同じ大きさの枠になっています。

同じ要綱が挙げている活動経費の対象は次のとおりです。

  • 住居、活動車両の借り上げに要する経費
  • 活動旅費等移動に関する経費
  • 作業道具、消耗品等の購入に要する経費
  • 関係者間の調整、意見交換会等に要する事務的な経費
  • 隊員の研修受講に要する経費
  • 地域住民との交流、地域おこしに資する取組等に要する経費
  • 隊員の定住・定着に向けての支援に要する経費
  • その他活動に必要と認められる経費

住まいについては、借上げ費用が活動経費から出る一方で、光熱水費等は自己負担と募集要項に明記されています。電気・水道・暖房の費用は自分で払う、ということです。町の総面積の92パーセントを森林が占める山間の町なので、冬の暖房費は見込んでおいたほうが安全です。住居だけの上限額は定められておらず、住居も車も同じ年200万円の枠の中に入ります。

車については、公用車を貸すという書き方ではありません。借り上げに要する経費を活動経費から支出するという形です。応募の必須条件にも普通自動車運転免許が入っています。992平方キロメートルの町で、移動は車が前提になります。

引越費用は、募集要項の活動経費の一覧にも、この要綱の対象経費にも挙がっていません。支給されないと決まったわけではありませんが、公開資料からは読み取れないので、応募の段階で確かめてください。

任期後の起業に100万円、雇用を生むなら200万円

同じ補助金交付要綱には、起業と事業承継のための枠も定められています。

  • 対象になるのは、隊員、または隊員の任期2年目から任期終了後3年以内の者で、町内で起業や事業承継をする人
  • 1人につき1回限り100万円以内
  • 起業で1人以上の新規雇用を行うとき、または事業承継でその事業に係る雇用者数の維持を行うときは、200万円以内

対象になる経費は、設備および備品の購入、土地および建物の賃借、法人登記、知的財産登録、マーケティング、技術指導受入、その他起業等をする上で必要と認められる経費です。

募集要項の側にも、任期満了後に岩泉町へ定住するための活動として起業等につながる副業を行うことができること、本事業内で得られた収益に応じてインセンティブが得られることが書かれています。任期のうちから任期後の準備を始められる作りになっています。

なお、この金額は町の公式サイトの募集ページには載っておらず、例規集にだけ書かれています。募集ページだけを読んで「起業支援の記載がない」と判断しないでください。

任期は3年、条件つきで5年。育児での中断もできる

委嘱の条件は、岩泉町地域おこし協力隊事業実施要綱に定められています。

  • 委嘱期間は、委嘱の日からその年度の末日まで。活動実績等を勘案し、最長3年を限度に延長できる
  • 延長は、原則として1会計年度が終わったあと、さらに1会計年度ぶん行う
  • 産前産後または育児のために委嘱期間を中断する場合、中断は最長1年間。中断した期間を除いた委嘱期間の合計が3年になる日まで延長できる
  • 地場産業等に従事する隊員が、その地場産業等にかかる起業または事業承継のため3年を超えて活動することを希望し、町長が認めた場合は、最長5年まで延長できる

5年まで延ばせる場合には、要綱が3つの要件をすべて満たすことを求めています。従事する地場産業等が地域における存続または継承が必要なものとして町長が認めるものであること、起業なら1人以上の新規雇用をし事業承継ならその事業にかかる雇用数を維持すること、町内に定住しかつ町内で起業または事業承継を行うことです。

委嘱の対象になる人の範囲も、募集ページより要綱のほうが広く書かれています。三大都市圏をはじめとする都市地域等に居住している人のほか、岩泉町以外で地域おこし協力隊だった人(同一地域での活動が2年以上で、任期終了から1年以内)、そして語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)を終了した人(活動が2年以上で、終了から1年以内)が挙げられています。

受入れ先が任期後の雇用を明記している例もあります。事業所受入型の案内では、株式会社岩泉総合観光の調理部門について「任期満了後は、株式会社岩泉総合観光の社員として引き続き雇用する」と書かれています。

応募する前に、必ず町へ行く

岩泉町の応募必須条件には、ほかであまり見ない一項があります。おためしプログラム、またはおためしインターンの参加者であることです。つまり、現地を見ないまま応募することはできません。町が事業者向けに出している実施要領にも、着任希望者には2泊3日のおためしプログラムを体験してもらうことにしているので協力してほしい、と書かれています。

  • おためしプログラム … 2泊3日の日程で滞在するのが原則。仕事などの都合で日程が取れない場合は、1泊2日など個別に調整する
  • おためしインターン … 14日間活動できるもの。主に大学生などが対象で、14日を超える体験も可能

内容と日程は、町に住む現地移住コーディネーターと相談して決めます。エントリーを検討している人は、まずこのコーディネーターと画面越しに面談するところから始まると案内されています。盛岡駅から岩泉町までは、実施運営団体による送迎も可能とされています。

申し込みの時点で協力隊の応募要件を満たしていなくても、今後住所を変える予定があれば参加できるとも書かれています。移住を決めきる前の段階でも、門は開いています。

そのほかの応募必須条件は、年齢が概ね20歳から50歳代(募集内容によって応募可能年齢が異なります)、三大都市圏または地方都市等に居住していて委嘱後に住民票を岩泉町へ移せること、普通自動車運転免許、パソコンを日常的に使用していること、です。

選考では卒業後の姿まで問われる

選考は、町と受入れ団体が協働で行います。

  1. 第一次選考(書類審査) … エントリーシートで応募要件に適合しているかを確認する。あわせて3か年計画書を提出する
  2. 第二次選考(プレゼンテーションおよび面接) … 着任後に具体的にどんなことをしたいかを発表する。方法は自由

プレゼンテーションで問われるのは、3年間の任期の中身だけではありません。町は卒業後の目指す姿や目標についても発表するよう求めており、採用は次の3点から判断すると書かれています。

  • 地域への波及効果
  • 事業性
  • 地域との親和性

「事業性」が判断基準に入っていることは、岩泉町が任期後の自立まで含めて隊員を選んでいることを示しています。面接選考は画面越しでの開催も可能とされています。

募集している分野

町は募集を大きく3つの分野に分けています。

農林水産業関係 … 鳥獣被害対策、畑わさびの生産、地域農業の担い手、岩泉短角牛、小本浜の漁業、家畜診療の獣医師といった枠が挙げられています。事業所が受け入れる形では、森林コンダクター、フォレストワーカー、製材職人、酪農、浜の駅おもと愛土館、小本浜漁業の魅力発信などがあります。

教育振興関係 … 岩泉町高校魅力化コーディネーター。岩手県立岩泉高等学校の県外入学者の募集と情報発信、入学後の相談支援、行事や探求活動の企画運営にあたります。

事業所受入型 … 町内の事業者に受け入れられて活動する形です。公開されている案内には、宿泊施設「岩泉CYMBALS」を運営する株式会社岩泉リゾートパートナーズ(料理人、アクティビティ運営スタッフ)、山地酪農を行うなかほら牧場、ホテルの調理部門を担う株式会社岩泉総合観光、ジビエ事業の情報発信とブランド化に取り組む株式会社meetmeが挙がっています。なかほら牧場については、応募を検討する人は牧場が行っている一週間程度の体験プログラムを体験する必要があると案内されています。

畑わさびの生産量日本一、本州一の面積を持つ町の森林、三陸の漁業、そして山地酪農。分野の並びが、そのまま岩泉町の産業の並びになっています。

受入れ先の顔ぶれは入れ替わります。町は受入事業者からの相談を随時受け付けており、ホームページへの掲載は四半期ごと(4月、7月、10月、1月)に更新すると案内しています。分野ごとの案内ページは更新日がそろっていないので、最新の内容は町の公式ページで確かめてください。

隊員数は17名。前年度から11名減っている

総務省が令和8年4月24日に公表した令和7年度の集計では、全国の隊員数は8,196名、取組自治体数は1,187団体でした。岩手県は348名・33団体で、隊員数は全国5位です。

このうち岩泉町は17名です。県内の並びは、一関市32名、大船渡市27名、遠野市19名、釜石市・西和賀町・洋野町が各18名、そして盛岡市と岩泉町が各17名、岩手町15名と続きます。県庁所在地と同じ人数です。この17名は町の広報紙とも一致していて、令和7年5月1日号に「町の地域おこし協力隊17人、復興支援員4人に4月1日、委嘱状を交付しました」と記載があります。

見ておきたいのは、前年度との差です。令和6年度の集計では、岩泉町は28名で、岩手県内で最も隊員が多い自治体でした。それが令和7年度は17名です。11名の減少は、令和6年度から令和7年度にかけて岩手県内で最も大きな減り幅です(次いで大槌町が6名減、九戸村が5名減)。同じ期間に岩手県全体は313名から348名へ35名増えているので、県の流れとは逆の動きでした。

減った理由は、公表されている資料からは分かりません。総務省の集計は人数を載せるだけで、増減の背景を書いていません。町の公式ページにも説明はありません。ここは令和6年度28名、令和7年度17名という事実だけを押さえてください。

その後の数字も町の広報紙で追えます。令和8年5月1日号には、4月1日の委嘱状交付式で本年度の協力隊13人に委嘱し、同日付で新たに着任したのは3人と記載があります。募集要項のページには「現在、12名の隊員が町で活動しています」とありますが、これは同ページの更新日である令和7年1月28日時点の記載です。

資料と時点人数
総務省 令和6年度28名
総務省 令和7年度17名
町広報紙 令和7年4月1日委嘱17人
町募集要項ページ(更新 令和7年1月28日)12名
町広報紙 令和8年4月1日委嘱13人

同じ町の人数がこれだけ違って見えるのは、基準となる時点と数え方が違うからです。総務省の集計は年度を通じたもの、委嘱状交付式の人数はその年度の始まりの時点、募集ページの人数はページを更新した時点のものです。どれかが誤りということではありません。引用するときは、どの資料の何時点の数字かを必ず添えてください。

県内のほかの市町村との待遇の違いは岩手県の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめています。

町が公表している定住率は約83パーセント

岩泉町は、任期後にどれだけの人が町に残ったかを自分で数えて公表しています。募集要項のページの記載はこうです。これまでに52名が着任し、任期満了となった卒業生30名のうち25名が引き続き町内に定住している(定住率約83パーセント)。

数字の大きさだけ見ると際立ちます。総務省の調査による岩手県全体の定住率は63.5パーセント(任期を終えた296名のうち188名が定住)で、全国38位でした。町の約83パーセントはこれを大きく上回ります。

ただし、この2つを並べて優劣を語ることはできません。町の値は町が自ら数えたもので、平成29年度の受入開始から令和7年1月28日までに任期満了となった30名が母数です。総務省の値は調査の対象期間が定められた別の集計で、母数の取り方も基準時点も違います。同じ「定住率」という言葉でも、中身の違う数字です。参考として並べるのはよいとして、単純に引き算をして「岩泉町は県平均より20ポイント高い」と読むのは誤りです。

町の記載を裏づける材料は、募集要項のページにも置かれています。任期を終えたあとも町内で活動を続けている元隊員のインタビュー動画が6本並んでいます。

隊員の活動を外から見る方法

岩泉町は、隊員の活動を外から追える材料をいくつか公開しています。

活動報告会 … 毎年秋に開かれています。広報いわいずみ令和7年11月1日号には、「町地域おこし協力隊活動報告会が10月15日、役場大会議室で開かれました。7人の隊員がこれまでの取り組みや今後の展望を発表。隊員と観覧者との交流会も実施され、さまざまな意見交換が行われました」と記載があります。前年度も10月に開かれています。ただし、報告書そのものは公開されていません。

広報紙の連載 … 広報いわいずみに「地域おこし協力隊通信」という毎月のコーナーがあります。令和8年6月1日号が第1回で、編集後記に「今月号から地域おこし協力隊通信がスタートしました。町で活動する隊員を毎月紹介します」と書かれています。始まったばかりの連載で、令和7年度以前の号にはありません。毎月1人ずつ、活動の中身や町での暮らしが本人の言葉で載ります。

ここで一つ紛らわしいものがあります。同じ広報紙に「教えて!となりの隊員さん」という毎月のコーナーがありますが、これは町の鳥獣被害対策実施隊員が野生鳥獣や被害対策について知らせるもので、地域おこし協力隊のコーナーではありません。誌面にも「このコーナーは、町の鳥獣被害対策実施隊員が、毎月、野生鳥獣や鳥獣被害対策についてお知らせします」と明記されています。「隊員」という言葉だけで結びつけないでください。

なお、隊員を一覧で紹介する専用ページは町のサイトにありません。人となりを知りたい場合は、募集要項のページの動画と、この広報紙の連載が入口になります。

協力隊と間違えやすい制度

岩泉町を数字で見るとき、いちばん注意が要るところです。町には地域おこし協力隊のほかに、名前のよく似た国のしくみが2つあります。

しくみ岩泉町の人数根拠となる資料
地域おこし協力隊17名総務省 令和7年度の隊員数調査
復興支援員4名総務省 令和7年度「復興支援員」取組状況(令和7年度復興特別交付税の算定ベース)
集落支援員10名(専任)総務省 令和7年度の集落支援員の設置状況(令和7年度特別交付税ベース)

この3つを足してはいけません。それぞれ別の制度で、根拠となる要綱も財源も違います。岩泉町の協力隊の話をするときに使えるのは、17名だけです。

混同が起きやすい事情もあります。町の広報紙は「地域おこし協力隊17人、復興支援員4人に4月1日、委嘱状を交付しました」と一つの文にまとめて書いていますし、町長の動きの欄にも「地域おこし協力隊及び復興支援員委嘱状交付式」と並べて記録されています。町の政策推進課の分掌事務でも、「復興支援員に関すること」と「地域おこし協力隊に関すること」が別々の項目として並んでいます。同じ課が同じ日に委嘱しているので、外から見ると一続きに見えてしまいます。

復興支援員について、国の資料には、岩泉町では就農希望者の支援活動、産直施設の運営支援活動、地域木材の活用による地域活性化に従事していると記載があります。事業の名前は「畑わさび等栽培指導支援員設置事業」「地域木材活用支援員設置事業」「小本地域資源利活用施設運営支援員事業」で、どれも「〇〇支援員」という呼び方です。

そして復興支援員には期限があります。令和8年3月27日付の総務省の通知(総行応第69号)で復興支援員推進要綱が改正され、福島県および福島県内の市町村については現在の措置を継続し、それ以外の団体については令和7年度で措置を終了することとされました。岩泉町は福島県外なので、この措置は令和7年度で終わっています。同じ通知は、一般的な地域振興の取組については地域おこし協力隊などの一般施策を活用するよう求めています。

見分け方は単純です。募集要項に「地域おこし協力隊」と明記されているかどうかで判断してください。名前に「支援員」や「隊」が入っていても、協力隊とは限りません。制度が違えば、任期も報酬の決まり方も、任期後の支援も変わります。

応募前に確かめること

  • その受入れ先で、月に何日・1日何時間活動することになるのか。日額制なので、ここが受け取る額を決めます
  • 契約の類型がどちらか。事業所受入型なら、町は事業者と業務委託契約を結び、あなたを雇うのは事業者です。給与も就業規則もその事業所のものになります
  • 社会保険と手当の扱い。募集要項には記載がありません
  • 引越費用の負担。募集要項にも要綱にも記載がありません
  • 住居にいくらまで使えるか。住居だけの上限はなく、車などと共通の年200万円の枠で運用されます
  • 見ているページの更新日。分野ごとの案内は更新日がそろっておらず、古い記載が残っている箇所があります

問い合わせ先は岩泉町役場 政策推進課 政策推進室(電話 0194-22-2111、内線406)です。所在地は岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字惣畑59番地5、本庁舎4階です。応募は移住コーディネーターとの面談から始まるので、まずはここへ連絡することになります。

この記事は岩泉町公式ホームページ、岩泉町例規集および総務省が公表している資料をもとに作成しています。報酬・活動日数・活動経費・募集の分野は、年度や受入れ先によって変わることがあります。最新の情報は必ず岩泉町の公式ホームページで確認してください。

よくある質問

Q.岩泉町の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。

A.活動日数1日あたり13,300円を活動日数に乗じた額が、報償費として岩泉町から支払われます。年度の支給上限は3,192,000円で、年度の途中で着任した場合は活動した月数に266,000円を乗じた額が上限です。日額制なので受け取る額は活動日数で決まり、その活動日数は受入れ団体や活動内容によって変わると町が明記しています。一つの数字で言い切ることはできません。

Q.契約の形はどうなっていますか。

A.募集要項の雇用関係の欄には「個人事業主型は無し。事業所受入型、会計年度任用職員型は有り」と書かれています。事業所受入型は、町と事業者が業務委託契約を結び、隊員と事業者が雇用契約を結ぶ形で、就業規則も受入事業所のルールに従います。町が負担するのは1名あたり最大520万円以内(人件費と経費の合計)です。会計年度任用職員型にあたるのは教育振興関係の募集で、受入れ先の予定は岩泉町教育委員会です。社会保険や手当の扱いは公開資料に記載がないため、政策推進課に確認してください。

Q.任期が終わったあとの支援はありますか。

A.岩泉町地域おこし協力隊活動費等補助金交付要綱に、起業と事業承継の枠が定められています。隊員、または任期2年目から任期終了後3年以内の人が町内で起業や事業承継をする場合、1人につき1回限り100万円以内、起業で1人以上の新規雇用を行うときや事業承継で雇用者数の維持を行うときは200万円以内です。設備や備品の購入、土地建物の賃借、法人登記、知的財産登録などが対象になります。この金額は募集ページではなく例規集に書かれています。

参考にした公式ページ

情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。

TownHub編集部

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全国の地域情報を取材・編集しています。自治体の公開情報と現地取材をもとに、その街で暮らす人に役立つ情報をお届けします。

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