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弘前市の地域おこし協力隊|活動分野と報酬・応募の流れ

6分で読めます執筆: TownHub編集部
地域おこし協力隊弘前市

青森県弘前市の地域おこし協力隊について、活動分野と報酬、住居の支援、応募の流れをまとめます。

弘前市は青森県の西部、津軽平野の南にある市です。りんごの産地として知られ、弘前公園の桜と城下町の町並みでも人を集めています。その弘前市の地域おこし協力隊について、弘前市と総務省の公式情報をもとにまとめます。

隊員は9人。県内でいちばん多く受け入れています

総務省が令和8年4月24日に公表した「令和7年度における地域おこし協力隊の活動状況等」によると、令和7年度に弘前市で活動した地域おこし協力隊は9人です。同じ資料で青森県全体は84人・28団体ですから、弘前市1市で県全体のおよそ1割を占めます。県内28団体のうち、最も多い受入数です。

市の「地域おこし協力隊」のページは、これとは別の数え方をしています。令和7年4月1日現在で8人とし、内訳をこう書いています。

  • 岩木地区を中心に活動する隊員 3人
  • 相馬地区を中心に活動する隊員 2人
  • ワインぶどうに関する活動をする隊員 1人
  • 観光振興に関する活動をする隊員 2人

総務省の9人と市の8人は、どちらかが誤りなのではありません。総務省は年度を通した集計で、市の一覧は令和7年4月1日という一時点の人数です。年度の途中で着任した隊員がいれば、総務省の数字のほうが大きくなります。制度そのものの仕組みは地域おこし協力隊とはどんな制度かにまとめています。

活動の系統がはっきり分かれています

弘前市の特徴は、隊員が「地区に根ざす型」と「産業に紐づく型」の両方に分かれていることです。

岩木地区の隊員は、津軽の竹細工を受け継ぐ活動をしています。市のページは、津軽竹かごの技能を承継しながら新しい価値をデザインし、地域振興に貢献する、という趣旨で活動を説明しています。竹細工の技術習得と承継のほか、地域資源の利活用、地域行事への参加、映像制作、演劇の講習会の企画、農業や空き家といった課題への取り組みが並んでいます。窓口は岩木総合支所総務課(電話 0172-82-1621)です。

相馬地区にも隊員が置かれ、ワインぶどう観光振興にはそれぞれ産業側のミッションが立てられています。地区の名前で募集する枠と、産業の名前で募集する枠が並走しているのが弘前市の形です。

そこに令和8年度、りんご産業の枠が加わりました。

りんご産業の枠は、就農までの道をつくる仕事です

令和8年度に募集した「りんご産業参入加速化隊員」は2人枠で、活動内容は募集要項に4つ挙げられています。

  • 市内のりんご園地での栽培技術の習得と、農業経営の研修会への参加
  • 県外に住む就農希望者が農業者の体験談を聞ける、就農者のつながりづくりと運営
  • りんご産業の魅力と就農までの道のりを、新たに参入した側の視点で発信すること
  • 移住者を呼び込む活動(おためし地域おこし協力隊の補助、首都圏の移住フェアへの参加が年1回程度)

自分が新規参入者として学びながら、次に来る人の受け入れ口をつくるという組み立てです。要項は求める人物像として「りんごが好きで、りんごに関する知識を楽しみながら意欲的に学ぶことができる方」を最初に挙げています。

報酬は月額29万1,666円

この枠の募集要項は、給与をこう書いています。

報酬として月額 29万1,666円その他、通勤手当相当分を費用弁償として支給※賞与(期末・勤勉手当)の支給はありません。

月額291,666円は、青森県内では高いほうです。同じ県内の田子町が令和8年度の募集で月額200,000円としているのと比べると、9万円以上の開きがあります。報酬の考え方そのものは地域おこし協力隊の給料・年収で整理しています。

契約は弘前市の会計年度任用職員(地方公務員法第22条の2に規定する一般職)です。青森県市町村職員共済組合と厚生年金、それに雇用保険に加入します。勤務は原則1日7時間・週35時間で、週休2日はシフトで決まります。年次有給休暇は任用時に10日付き、以後は勤続年数に応じた日数が付きます。

住居と車は市が用意します。ただし自己負担も明記されています

要項の待遇の項はこうなっています。

活動用の車両(公用車)は、市で準備します。

事務用として必要なパソコンは、市から貸与します。

住宅については、市が地区内の住居を準備し、一部賃料も市が負担します(上限あり)。

そのうえで、自分で払うものもはっきり書かれています。入居に伴う敷金・礼金・不動産仲介手数料と、生活に必要な光熱水費・町内会費は自己負担です。引越しに必要な経費も自己負担とされています。

車についても注意が要ります。公用車は市が準備しますが、要項の末尾は「生活や通勤の手段として自家用車は必要不可欠です」として、別に自家用車を用意することを勧めています。公用車があるから車は要らない、とは読めません。

兼業は事前相談。地方公務員の服務規定がかかります

会計年度任用職員なので、地方公務員法上の服務規定が適用されます。兼業の項はこう書かれています。

営利企業への従事等については、職務専念義務や信用失墜行為禁止の観点などから検討を要することもあるため、事前にご相談ください。

禁止とは書いていませんが、届け出れば自由という書き方でもありません。契約の形によって副業の扱いがどう変わるかは地域おこし協力隊は副業できるのかにまとめています。

応募から着任まで半年以上かかります

令和8年度のりんご産業枠は、次の日程で進みました。

  • 令和8年2月26日(木)18時30分から おためし協力隊の事前説明会(オンライン)
  • 令和8年3月20日(金)13時30分から15時30分 募集説明会(東京交通会館・有楽町)
  • 令和8年5月8日(金)から10日(日) おためし地域おこし協力隊(2泊3日)
  • 令和8年5月25日(月)必着 応募締切
  • 令和8年5月下旬 一次選考(書類審査)
  • 令和8年6月10日(水) 一次選考結果の通知
  • 令和8年7月12日(日) 二次選考(現地で面接)
  • 令和8年7月22日(水) 二次選考結果の通知
  • 令和8年10月1日以降 着任

この回の締切は令和8年5月25日で、すでに終わっています。着任が令和8年10月1日以降とされているので、次に募集が出るとすれば令和9年度の枠です。2月に説明会、5月に締切という並びなので、次を狙うなら年明けから市のページを見ておくのが確実です。

二次選考の面接は原則として現地で対面です。面接会場までの交通費や滞在費は自己負担と要項に明記されています。応募には応募用紙のほか、住民票の写しと運転免許証のコピー(両面)が要ります。募集の探し方そのものは地域おこし協力隊の募集の探し方にまとめています。

応募の要件は8つあります

要項は募集要件を8項目挙げ、そのすべてを満たす人を対象としています。公表されているのは次のような内容です。

  • 総務省の地域おこし協力隊員の地域要件に合致し、採用後は弘前市に住民票を移して居住できること
  • 活動が終わったあとも弘前市に定住する意思があること
  • 普通自動車運転免許を持っている、または採用日までに取得する見込みで、採用後に実際に運転できること
  • ワープロ・表計算・プレゼン資料などの一般操作ができ、簡単なちらし作成や交流サイトでの発信ができること

地域要件は自治体が独自に決めているものではなく、総務省の要綱にもとづきます。いま住んでいる場所によっては応募できないことがあるので、条件は地域おこし協力隊の応募条件で先に確かめてください。

着任の前に3日間試せます

弘前市は選考の前に「おためし地域おこし協力隊」を置いています。令和8年度は5月8日から10日までの2泊3日で、事前の説明会はオンラインでした。要項は「地域の風土や住民の雰囲気を知る機会となりますので是非ご参加ください」と書いています。

選考より前にこの機会があるので、応募を決める前に現地を見られます。この仕組みそのものはおためし地域おこし協力隊とインターンで解説しています。

任期のあとに起業するなら補助があります

要項は、起業と事業承継への支援も書いています。隊員として1年以上活動し、引き続き定住して起業または事業承継をする場合は、一定の条件のもとで起業・事業継承事業費補助金の交付対象になります。

問い合わせ先

制度と募集の窓口は弘前市企画部 企画課 人口減少対策担当(電話 0172-40-7121)です。りんご産業の枠については、りんご課(電話 0172-40-0482)にも問い合わせ先が置かれています。岩木地区の活動については岩木総合支所総務課(電話 0172-82-1621)が窓口です。

募集の内容も金額も年度ごとに変わります。ここに書いたのは令和8年度の要項の内容なので、応募するときはその年度の要項で必ず確かめてください。

よくある質問

Q.弘前市の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。

A.令和8年度の「りんご産業参入加速化隊員」の募集要項では、報酬は月額291,666円です。ほかに通勤手当相当分が費用弁償として支給されますが、賞与(期末・勤勉手当)はありません。この額は青森県内では高いほうで、同じ県内の田子町の令和8年度の募集(月額200,000円)とは9万円以上の開きがあります。ただし報酬は枠ごと・年度ごとに決まるものなので、ほかの枠に応募するときはその要項で確かめてください。

Q.契約はどんな形ですか。社会保険はどうなりますか。

A.弘前市の会計年度任用職員(地方公務員法第22条の2に規定する一般職)として採用されます。青森県市町村職員共済組合と厚生年金、それに雇用保険に加入します。勤務は原則1日7時間・週35時間で、週休日はシフトで決まります。年次有給休暇は任用時に10日付き、以後は再度の任用時に勤続年数に応じた日数が付きます。地方公務員法上の服務規定が適用されるため、営利企業への従事などは事前に相談することとされています。

Q.住居と車の費用はどうなりますか。

A.住宅は市が地区内に準備し、賃料の一部も市が負担します(上限あり)。活動用の車両は公用車を市が準備し、事務用のパソコンも貸与されます。一方で、入居に伴う敷金・礼金・不動産仲介手数料、光熱水費、町内会費は自己負担です。引越しに必要な経費も自己負担とされています。また要項は「生活や通勤の手段として自家用車は必要不可欠です」として、公用車とは別に自家用車を用意することを勧めています。

Q.いま応募できますか。次はいつ募集がありますか。

A.令和8年度のりんご産業枠は、応募締切が令和8年5月25日(月)必着で、すでに終わっています。着任は令和8年10月1日以降とされているため、次に募集が出るとすれば令和9年度の枠になります。令和8年度は2月26日に事前説明会、3月20日に東京での募集説明会、5月8日から10日におためし協力隊、5月25日に締切という並びでした。同じ周期で動くなら年明けから市のページを見ておくのが確実です。募集は枠ごとに出るため、りんご以外の分野で募集が立つこともあります。

Q.面接のために弘前市まで行く必要がありますか。

A.あります。募集要項は、二次選考の面接を原則として現地で対面により実施すると書いており、面接会場までの交通費や滞在費は自己負担と明記しています。ただし選考より前に「おためし地域おこし協力隊」(令和8年度は5月8日から10日までの2泊3日)が置かれており、事前の説明会はオンラインでした。応募を決める前に現地を見る機会は用意されています。

TownHub編集部

編集部

全国の地域情報を取材・編集しています。自治体の公開情報と現地取材をもとに、その街で暮らす人に役立つ情報をお届けします。

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