会津若松市の地域おこし協力隊|活動内容・報酬・応募の流れ
会津若松市の地域おこし協力隊について、活動分野と報酬、支援をまとめます。
鶴ヶ城と会津漆器を抱える城下町でありながら、湊・大戸といった中山間の集落も市域に持つのが会津若松市です。地域おこし協力隊の募集も、まちなかの地区づくりから有機農業、伝統工芸の後継者まで分野が分かれています。会津若松市の公式情報をもとにまとめます。
会津若松市の地域おこし協力隊の現在地
会津若松市は平成28年度から地域おこし協力隊を導入しています。令和7年度の活動報告会では、市内で活動する9名の隊員と4名の集落支援員が1年間の活動を報告しました。
隊員が配置されているのは、湊地区・行仁地区・大戸地区・一箕地区といった地区の担当と、農業分野・観光分野です。着任時期は4月に限らず、8月や11月など年度の途中の着任もあります。
全体の窓口は市民協働課(電話 0242-39-1221)ですが、募集の担当課は分野ごとに分かれています。制度そのもののしくみは地域おこし協力隊とはを参照してください。
活動分野は4つに分かれている
| 活動分野 | 主な活動内容 | 募集の担当課 |
|---|---|---|
| 地域コミュニティ活動支援 | 地域運営組織の事務局業務(庶務・経理・会議の運営)、地域活性化の取組やイベントの企画・運営、地場産品の開発や販路の開拓、空き家の利活用推進、脱炭素の取組推進 | 市民協働課 |
| 農業の担い手 | 市が指定する有機農業生産者のもとでの農業技術・経営スキルの習得、農作業機械の資格取得、就農予定地の調査、小中学校の農業学習支援 | 農政課 |
| 会津漆器木地師後継者 | 市長が指定する市内木地製造事業所での木地師の技術・知識の習得、習得した技術の整理・記録、会津漆器の職人との交流 | 商工課 |
| 観光 | 鶴ヶ城の英語ガイド、観光案内所での観光案内など | 観光分野の受入先で対応 |
地区担当は、その地区の地域運営組織に入って事務局を担うのが中心です。湊地区はみんなと湊まちづくりネットワーク(特定非営利活動法人)、行仁地区は行仁まちづくり協議会が受入先として受験案内に明記されています。
農業分野は、市が令和8年6月29日にオーガニックビレッジ宣言を行ったことを背景に、有機農業の生産者として就農を目指す人を対象にした募集になっています。
受入先は市とは限らない
会津若松市の協力隊を考えるうえで、いちばん先に確認すべきなのがその募集の受入先がどこかです。
- 市が受入先になる枠…地域コミュニティ活動支援、農業の担い手、会津漆器木地師後継者は、いずれも「会津若松市会計年度任用職員(専門員)」の選考試験として募集されています。
- 市以外の団体が受入先になる枠…観光分野の隊員は、会津若松観光ビューローで外国人向けのガイドやサムライパフォーマンス、会津若松観光案内所での観光案内を担当していることが、市が公開した活動報告資料で確認できます。
受入先が市か市以外かで、報酬の額、社会保険の入り方、服務のルールがまるごと変わります。応募先を決める前に、その募集が市の会計年度任用職員としての採用なのか、市以外の団体に所属して活動する形なのかを、必ず受験案内で確かめてください。
報酬と手当
| 区分 | 1月あたりの報酬の目安 | 諸手当 |
|---|---|---|
| 地域コミュニティ活動支援(湊地区・行仁地区) | 193,812円〜201,624円 | 通勤に係る費用弁償、時間外勤務に係る報酬、期末手当、勤勉手当が支給条件に応じて支給 |
| 農業の担い手 | 193,812円〜201,624円(予定) | 同上 |
| 会津漆器木地師後継者 | 193,812円〜201,624円(予定) | 同上 |
| 市以外の団体が受入先になる枠 | 募集ごとに公表されるため公式ページで確認 | 募集ごとに確認 |
市の会計年度任用職員として募集される3つの分野は、いずれも同じ報酬レンジです。ただし次の2点が付記されています。
- 人事院勧告等により改定が行われる場合がある
- 職務経験等がある人は、その経験によって報酬がこの範囲内で調整される場合がある
この額は週4日勤務・午前8時30分から午後5時15分まで(休憩60分)を前提にしたものです。報酬の額そのものより、勤務日数とセットで見る必要があります。考え方の整理は協力隊の報酬の考え方、県内のほかの自治体との比較は福島県内の待遇比較を参照してください。
契約形態と社会保険・兼業の扱い
市が受入先になる枠は、地方公務員法に基づく「会計年度任用職員(専門員)」としての任用です。一会計年度の範囲内の任期で任用される職員という位置づけになります。
そのため、次の点が受験案内に明記されています。
- 社会保険…条件に応じて健康保険、厚生年金、雇用保険、公務災害補償の適用があります。
- 服務…信用失墜行為の禁止、守秘義務、職務専念義務など地方公務員法の規定が適用され、分限および懲戒についても同様です。
- 兼業…営利企業等への従事は、職務に専念する義務や信用失墜行為の禁止の観点から、制限する場合があるとされています。副業を前提に考えている場合は、応募前に担当課へ確認してください。
一方、市以外の団体が受入先になる枠は市の職員としての任用ではないため、社会保険や兼業のルールもその団体の定めによります。報酬の支払われ方も変わるので、税や保険の見通しを立てるうえでは、この違いをいちばん先に押さえてください。
住まい・車・引越費用の支援
地域コミュニティ活動支援の受験案内には、生活面の支援が具体的に書かれています。
- 住居…受入団体(地域)が借り上げて隊員に提供することができます(一部自己負担あり)。
- 入居に伴う修繕費等…予算の範囲内で支給されます。
- 活動に必要な物品等…予算の範囲内で市が用意します。
- 車…勤務中の移動手段は市の公用車または受入団体の所有車です。勤務時間外の利用はできません。私生活で使う車は自分で用意する前提になります。
- 転居に係る費用…自己負担と明記されています。引越代は出ません。
引越費用が自己負担である点と、勤務時間外に使える車が用意されない点は、着任時のまとまった出費に直結します。応募を検討する段階で見積もっておいてください。なお、ここに挙げたのは地域コミュニティ活動支援の受験案内の記載です。分野が違えば記載内容も異なるため、応募する分野の受験案内で確認してください。
任期と任期後
任期は任用の日から令和9年3月31日までで、会計年度単位の区切りです。勤務成績が良好な場合に最長3年間勤務することが可能で、再度の任用は3回が限度とされています。職制もしくは定数の改廃、または予算の減少により職そのものが廃止になるときは、再度の任用はありません。
あわせて、この選考試験で採用されても、会津若松市職員(任期の定めのない職)の採用にあたって優先権は与えられないと明記されています。市の正規職員への登用ルートではない点は、応募前に理解しておくべきところです。
任期後については、募集の設計そのものが卒隊後を見据えたものになっています。
- 農業の担い手は、活動期間満了後においても市に定住し就農する意欲のある方が受験資格に含まれています。
- 会津漆器木地師後継者は、後継者としての技術習得そのものが職務内容です。
実際に、大戸地区を担当した隊員が令和7年3月に任期満了で退任し市内での起業を目指していること、退任後に市内の企業で働いている元隊員がいることが、市の公式ページで紹介されています。卒隊者向けの補助制度の有無は公式ページに記載がないため、市民協働課へ直接確認してください。
応募から着任までの流れ
市が受入先になる枠の選考は、次の順に進みます。
- 事前説明会に参加する(任意)…オンラインでの説明会と、募集地区を訪ねて現地の職員の話を聞く現地説明会があります。参加は必須ではありませんが、訪問の際にかかる交通費等の補助制度が用意されています。着任後のミスマッチを防ぐため、申込み前の参加が案内されています。
- 受験案内を読み、様式をダウンロードする…受験申込書、作文試験用紙、受験票が必要です。申込書と受験票には最近3か月以内に撮影した写真(上半身・脱帽・正面向、縦4センチ・横3センチ)を貼ります。
- 申込フォームから提出する…作文試験と経歴審査は事前提出です。申込後、土日祝日を除く3日以内に受験番号がメールで届きます。
- 面接試験を受ける…随時、会津若松市内で行われます。
- 結果の通知…地域コミュニティ活動支援では、概ね3週間程度で受験者全員に合否が通知されます。
- 採用・着任…成績上位の人から採用されます。
受験資格の中心は、三大都市圏をはじめとする都市地域に現に住所があり、会津若松市に生活の拠点を移して住民票を異動できることと、心身が健康で活動に意欲と情熱があることです。自分が地域要件に該当するかは市民協働課で確認できます。分野によっては、普通自動車免許や情報発信の実務ができることなどの要件が加わります。
市は着任後のミスマッチを防ぐため、説明会のほかに現地を体験できる短期のツアーを設ける年もあります。実施の有無は公式ページで確認してください。
募集状況はどこで確認するか
募集の有無、分野、受付期間は年度ごとに変わります。募集が終わったページは削除されることがあり、まとめサイトや検索結果に残っているページが現在も有効とは限りません。応募を考えるときは、次の窓口で現在の状況を確かめてください。
- 会津若松市の地域おこし協力隊のページ(市民協働課が管理)
- 市民協働課(電話 0242-39-1221)…地域コミュニティ活動支援、制度全般
- 農政課(電話 0242-39-1253)…農業の担い手
- 商工課(電話 0242-39-1252)…会津漆器木地師後継者
この記事は会津若松市公式ホームページおよび市が公開する受験案内の情報をもとに作成しています。募集の有無、報酬、支援の内容は年度ごとに変わることがあります。最新の情報は必ず会津若松市の公式ホームページで確認してください。
よくある質問
Q.会津若松市の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。
A.市の会計年度任用職員(専門員)として募集される地域コミュニティ活動支援、農業の担い手、会津漆器木地師後継者は、1月あたりの目安額が193,812円から201,624円です。週4日勤務、午前8時30分から午後5時15分まで(休憩60分)が前提で、通勤に係る費用弁償、時間外勤務に係る報酬、期末手当、勤勉手当が支給条件に応じて支給されます。人事院勧告等により改定される場合があり、職務経験によってこの範囲内で調整されることもあります。市以外の団体が受入先になる枠は条件が異なるため、その募集の公式ページで確認してください。
Q.協力隊になると市の職員になるのですか。社会保険はどうなりますか。
A.受入先によって変わります。市が受入先になる枠は、地方公務員法に基づく会計年度任用職員(専門員)としての任用で、条件に応じて健康保険、厚生年金、雇用保険、公務災害補償が適用され、守秘義務や職務専念義務など地方公務員法の服務規定も適用されます。兼業は制限される場合があります。一方、観光分野のように市以外の団体が受入先になる活動もあり、その場合は市の職員としての任用ではないため、社会保険や兼業の扱いもその団体の定めによります。応募前に受験案内でどちらの形かを確認してください。
Q.引越費用や住まい、車の支援はありますか。
A.地域コミュニティ活動支援の受験案内では、転居に係る費用は自己負担と明記されています。住居は受入団体(地域)が借り上げて隊員に提供することができますが一部自己負担があり、入居に伴う修繕費等は予算の範囲内で支給されます。車については、勤務中の移動手段は市の公用車または受入団体の所有車で、勤務時間外の利用はできません。私生活で使う車は自分で用意する必要があります。分野によって記載内容が異なるため、応募する分野の受験案内で確認してください。