函館市の地域おこし協力隊|南茅部地域に住んで働く
函館市の地域おこし協力隊について、市の中心部ではなく南茅部地域に居住する条件、水産と観光の振興という業務、最長3年という任期をまとめます。
函館市の協力隊は市の中心部では働きません。南茅部地域に実際に居住することが条件で、水産と観光の振興を担います。市が公表している情報から整理します。
隊員2人、渡島の中心
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、函館市の隊員数は2人でした。北海道の受入166市町村のなかで89位です。
函館市が属する渡島振興局は9市町村で44人。森町10人、鹿部町9人、八雲町7人、知内町7人、七飯町2人、函館市2人という内訳です。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
人口25万人の市で隊員2人という規模は、帯広市(2人)、岩見沢市(2人)、音更町(人口43,041人で1人)と同じ傾向にあたります。規模の大きい自治体ほど隊員が少なくなります。
南茅部地域に住む
市が公表している条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 居住地 | 南茅部地域に実際に居住 |
| 業務 | 地域の水産・観光の振興、南茅部の情報発信・地域交流 |
| 委嘱 | 函館市から委嘱 |
| 任期 | 最長3年間 |
| 窓口 | 函館市 南茅部支所 産業建設課 |
「函館市の協力隊」と聞いて中心部を想像すると、実態と違います。
南茅部は平成の合併で函館市に入った旧南茅部町の区域で、市の中心部から東へ大きく離れた太平洋岸にあります。市役所ではなく南茅部支所が窓口になっている点からも、地域の独立性が読めます。
南茅部は縄文遺跡でも知られる地域です。 中空土偶が出土した場所で、北海道・北東北の縄文遺跡群として世界文化遺産に登録された構成資産があります。
同じ考え方が必要な自治体を並べると次のようになります。
| 市町村 | 分かれている地域 |
|---|---|
| 函館市 | 中心部と南茅部地域 |
| 石狩市 | 中心部と浜益 |
| 岩見沢市 | 中心市街地と東部丘陵地域 |
| 幕別町 | 中心部と忠類地域 |
| 八雲町 | 太平洋側と日本海側(熊石地域) |
| 日高町 | 内陸の日高地区と海沿いの門別地区 |
平成の合併で市域が広がった自治体では、「どこに住むか」が最初の確認事項になります。
南茅部に住むということは、函館市の中心部の便利さは日常には無いということです。 買い物も医療も、まず地域内で完結するかを確かめてください。一方で、必要なときに市の中心部へ出られるという安心はあります。
報酬額は市の常設ページからは確認できませんでした。 問い合わせ先は函館市 企画部 企画管理課(電話 0138-21-3621)です。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
水産と観光を結ぶ
業務は水産・観光の振興と情報発信・地域交流です。
南茅部は昆布の産地として知られます。北海道の昆布は品質で分けられており、地域ごとに種類が違います。
水産と観光を1つの枠にまとめているのは、この地域の課題を映しています。獲るだけでは価格が市場に左右されるため、見せる・体験させる・売るという道筋を作る必要があります。
道内で水産を軸にした枠には次のものがあります。
| 市町村 | 枠 |
|---|---|
| 函館市 | 南茅部の水産・観光の振興 |
| 古平町 | 水産推進員(主要魚種を活用した新商品の開発) |
| 留萌市 | 水産振興コーディネーター |
| 利尻町 | ウニ種苗生産施設を中心とする栽培漁業 |
| えりも町 | コンブボートクルーズ事業の運営支援 |
えりも町のコンブボートクルーズは、まさに「漁を見せる」という発想の事業です。 南茅部でも同じ方向の企画は考えられます。
函館という条件
南茅部で働くとしても、函館市の一部であることには意味があります。
行政の規模があります。 中核市なので、市役所の組織も予算も町村とは違います。
函館空港が使えます。 道外との行き来がしやすくなります。
観光の実績があります。 函館市は国内でも知られた観光地で、そこへ来た人を南茅部へ回すという発想が取れます。
任期後の選択肢があります。 市内で仕事を探すことも、南茅部で起業することもできます。
北海道新幹線の新函館北斗駅も近く、本州との行き来もしやすい地域です。知内町(新幹線が通るが停車駅なし)と比べると、交通の条件は恵まれています。
応募の前に確かめること
- 南茅部に住むことを理解する。市の中心部ではありません
- 募集要項で報酬を確認する。常設ページからは分かりません
- 地域内で何が揃うか確かめる。買い物と医療の場所です
- 中心部までの所要時間を測る。日常の移動に関わります
- 水産と観光の両方に関わることを踏まえる
- 渡島の他の市町村と比べる。森町10人、鹿部町9人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ渡島の森町は森町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は函館市が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.函館市の地域おこし協力隊はどこで働くのですか。
A.南茅部地域に実際に居住して活動します。市の中心部ではなく、平成の合併で函館市に入った旧南茅部町の区域です。窓口も市役所ではなく南茅部支所 産業建設課になります。
Q.どんな業務ですか。
A.地域の水産・観光の振興と、南茅部の情報発信・地域交流です。
Q.報酬はいくらですか。
A.市の常設ページからは確認できませんでした。函館市 企画部 企画管理課(電話 0138-21-3621)へ問い合わせてください。
Q.南茅部はどんなところですか。
A.市の中心部から東へ大きく離れた太平洋岸にあります。昆布の産地として知られ、中空土偶が出土した縄文遺跡でも知られる地域です。
Q.市の中心部の便利さは使えますか。
A.日常には使えません。買い物も医療もまず地域内で完結するかを確かめてください。一方で必要なときに市の中心部へ出られるという安心はあります。
Q.任期は何年ですか。
A.最長3年間です。函館市から委嘱される形になります。
Q.函館市であることの利点は何ですか。
A.中核市なので行政の規模があり、函館空港も使えます。観光の実績があるため、函館市に来た人を南茅部へ回すという発想も取れます。北海道新幹線の新函館北斗駅も近くにあります。
参考にした公式ページ
- 地域おこし協力隊について|函館市
- 函館市|ほっかいどう地域おこし協力隊
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 令和7年度(2025年度)地域おこし協力隊導入状況|北海道
- 地域おこし協力隊メインページ|北海道
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。