羅臼町の地域おこし協力隊|月27万5千円で賞与なしという条件の読み方
羅臼町の地域おこし協力隊について、雇用型の月額報酬と賞与が無いこと、住居と副業の扱い、知床の町ならではの募集分野をまとめます。
羅臼町の地域おこし協力隊は15人で、根室振興局では中標津町と並ぶ3位です。条件を読むときに注意がいるのは、月額275,000円程度と道内でも高めである一方、賞与がないという点です。年収で比べると印象が変わります。町が公表している募集要項から整理します。
隊員15人、知床の町
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、羅臼町の隊員数は15人でした。北海道の受入166市町村のなかで14位です。
羅臼町が属する根室振興局は5市町村で132人。別海町74人、根室市20人、中標津町15人、羅臼町15人、標津町8人という内訳で、1市町村あたり26.4人と道内で最も密度の高い地域です。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
羅臼町は世界自然遺産・知床の町です。知床半島の東側に位置し、漁業と観光が基幹産業になっています。
報酬|月27万5千円だが賞与はない
ゼロカーボンシティコーディネーター(雇用型)の枠で公表されている条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 雇用形態 | 羅臼町会計年度任用職員として任用(雇用型) |
| 給与 | 月額275,000円程(各種保険料等の控除前) |
| 賞与 | なし |
| 委嘱期間 | 委嘱の日から令和9年3月31日まで |
| 勤務地 | 羅臼町役場(町民環境課) |
| 勤務時間 | 原則として月曜日から金曜日の8時45分から17時15分(7時間30分) |
| 休日勤務 | 活動内容により発生。その場合は代休対応 |
| 保険 | 町村非常勤職員公務災害補償、社会保険等(共済保険・厚生年金・雇用保険)に加入 |
月額275,000円は道内で確認したなかでも高い部類です。新得町229,800円、積丹町最大220,000円、中富良野町212,709円、中標津町200,000円と比べると上位にあたります。
ただし賞与がありません。年収で計算すると次のようになります。
| 町 | 月額 | 賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 羅臼町 | 275,000円 | なし | 約330万円 |
| 新得町 | 229,800円 | 記載なし | 約276万円 |
| 積丹町 | 最大220,000円 | 最大4.65か月 | 最大約366万円 |
| 中富良野町 | 212,709円 | 2.0か月+寒冷地手当 | 約304万円 |
積丹町は月額が羅臼町より5万5千円低いのに、賞与を含めると年収では上回る計算になります。月額だけを並べても比較にならない、という点がここでもはっきり出ます。契約の型と手当の考え方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
なお表の年収は月額と賞与から単純に計算した目安で、実際には在職期間や手当の支給条件によって変わります。
住居と副業
住居と副業については次のとおりです。
- 住居は町が用意し、住宅料については地域おこし協力隊の活動費用の中から支出
- 協力隊活動に関する副業は可能
住居を町が用意し、その費用も活動費から出るという形なので、家賃の自己負担は抑えられます。ただし光熱水費の扱いは要項で確認してください。北海道は光熱・水道の物価指数が全国1位(119.6)で、冬の負担は小さくありません。
副業は「協力隊活動に関する」ものに限られます。何でも自由というわけではないため、任期後の独立を見据えて何かを始めたい場合は、事前に町へ相談するのが確実です。
募集されている分野
羅臼町は複数の分野で募集しており、それぞれ雇用型と委託型に分かれます。公表されている枠には次のようなものがあります。
- ゼロカーボンシティコーディネーター(雇用型・町民環境課)
- 北方領土返還啓発支援員(雇用型・企画)
- 観光ガイド(委託型・産業)
- 地域スポーツ推進コーディネーター
- 羅臼高校魅力化コーディネーター
- 特産品振興サポーター
- 町内観光施設魅力化サポーター
- 知床らうす移住定住プロモーター
北方領土返還啓発支援員という枠は、根室振興局の町ならではです。羅臼町は国後島を望む位置にあります。
分野によって雇用型か委託型かが変わるため、条件も変わります。ここで示した月額275,000円程・賞与なしという条件は、ゼロカーボンシティコーディネーター(雇用型)のものです。応募したい枠の募集要項を必ず個別に確認してください。
選考
応募には、応募用紙に加えて活動目標レポート(志望動機や意気込み、活動目標を記入するもの)の提出が求められます。
選考は第1次(書類)、第2次(面接試験)の二段階です。面接の実施方法・日時・場所は第1次選考の結果通知の際に知らされます。面接に要する移動費用等は自己負担ですが、オンラインで実施する可能性があるとも書かれています。
応募の前に確かめること
- 賞与がないことを年収に織り込む。月額が高くても年収では逆転されることがあります
- 雇用型か委託型かを確かめる。枠によって分かれます
- 副業の範囲を確認する。協力隊活動に関するものに限られます
- 住宅料の扱いを確認する。町が用意し活動費用から支出される形です
- 活動目標レポートを準備する。応募書類に含まれます
- 面接がオンラインになる可能性がある。移動費用は自己負担です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ根室振興局の中標津町は中標津町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は羅臼町が公表している募集要項によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の要項で確かめてください。
よくある質問
Q.羅臼町の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。
A.ゼロカーボンシティコーディネーター(雇用型)の枠では月額275,000円程です。各種保険料等の控除前の金額で、賞与はありません。枠によって条件が変わるため、応募したい枠の要項を確認してください。
Q.賞与が無いと年収はどうなりますか。
A.月額275,000円で単純計算すると年約330万円です。積丹町は月額最大220,000円と羅臼町より低いものの、期末勤勉手当が最大4.65か月分あるため年収では上回る計算になります。月額だけでは比較になりません。
Q.住居はどうなりますか。
A.町が用意し、住宅料については地域おこし協力隊の活動費用の中から支出されます。光熱水費の扱いは募集要項で確認してください。
Q.副業はできますか。
A.協力隊活動に関する副業は可能とされています。何でも自由というわけではないため、始めたいことがある場合は事前に町へ相談してください。
Q.どんな分野を募集していますか。
A.ゼロカーボンシティコーディネーター、北方領土返還啓発支援員、観光ガイド、地域スポーツ推進コーディネーター、羅臼高校魅力化コーディネーター、特産品振興サポーター、町内観光施設魅力化サポーター、知床らうす移住定住プロモーターなどです。
Q.雇用型と委託型のどちらですか。
A.枠によって分かれます。ゼロカーボンシティコーディネーターと北方領土返還啓発支援員は雇用型、観光ガイドは委託型です。
Q.選考はどう進みますか。
A.応募用紙と活動目標レポートを提出し、第1次選考(書類)、第2次選考(面接試験)の二段階です。面接に要する移動費用は自己負担ですが、オンラインで実施される可能性もあります。