鹿部町の地域おこし協力隊|4時間で単価が変わる日額制
鹿部町の地域おこし協力隊について、活動時間で単価が分かれる日額制の仕組み、月の上限額と想定活動日数、副業と社会保険の扱いをまとめます。
鹿部町の地域おこし協力隊は、報酬の決め方が道内で唯一の形をとっています。日額制で、しかも1日の活動時間が4時間以上か未満かで単価が変わるという仕組みです。4時間以上なら日額9,000円、4時間未満なら4,500円になります。町が公表している情報から整理します。
隊員9人、道南の漁港のまち
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、鹿部町の隊員数は9人でした。北海道の受入166市町村のなかで19位です。
鹿部町が属する渡島振興局は9市町村で44人。森町10人、鹿部町9人、八雲町7人、知内町7人、七飯町2人、函館市2人と続きます。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
鹿部町は内浦湾に面した漁業の町で、間欠泉と温泉で知られます。函館市から車で1時間ほどの距離にあります。
4時間で単価が変わる日額制
公表されている条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1日の活動時間が4時間以上の場合 | 日額9,000円 |
| 1日の活動時間が4時間未満の場合 | 日額4,500円 |
| 月の上限 | 1か月の総額が200,000円を超えない範囲 |
| 想定活動日数 | 1か月あたり22日間 |
| 活動日数 | 原則として月20日 |
| 活動時間 | 1日7時間、週35時間、月140時間程度を基本 |
日額制をとる自治体は道内でも少数派で、美瑛町(日額11,182円)と平取町のインターン(日額12,000円)くらいです。ただし活動時間で単価が分かれるのは鹿部町だけでした。
計算してみると次のようになります。日額9,000円で月22日なら198,000円で、月の上限200,000円にほぼ届きます。一方、月20日なら180,000円です。実際に何日活動するかで収入が変わる仕組みなので、月々の見通しは立てにくくなります。
4時間未満の日は日額4,500円と半額になります。半日だけの活動が続くと収入が大きく下がるため、活動日の組み立て方が収入に直結します。
活動時間の基本は1日7時間、週35時間、月140時間程度です。他の市町村(1日7時間30分・月160時間程度が多い)と比べるとやや短い設定になっています。
委託型|社会保険は自分で
鹿部町の協力隊は委託型です。
- 委託のため、国民健康保険および国民年金は各自で加入する必要がある
- 住居は町が斡旋するが、家賃・共益費・光熱水費は自己負担
- 地域活動に係る経費(研修費等)は町が負担
- 活動の延長として認められる仕事であれば副業ができる
日額9,000円で月20日なら180,000円ですが、そこから国民健康保険料と国民年金保険料を自分で払うことになります。国民年金保険料だけでも月17,000円前後あり、これに国民健康保険料が加わります。家賃と光熱水費も自己負担なので、手元に残る額は額面よりかなり少なくなります。
北海道は総務省の消費者物価地域差指数(2024年結果)で光熱・水道が119.6と全国1位、全国平均を約2割上回ります。冬の暖房費は見込んでおく必要があります。
一方で副業が認められている点は、この条件を補う要素になります。「活動の延長として認められる仕事」という限定はありますが、収入を足す道はあります。
契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
日額制をどう読むか
日額制は、月額制とは違う考え方が要ります。
収入が活動日数に連動します。 体調を崩して休んだ日、天候で活動できなかった日は収入になりません。月額制の会計年度任用職員であれば有給休暇や病気休暇がありますが、委託の日額制ではその仕組みがありません。
月の上限が設けられています。 200,000円という上限があるため、活動日を増やしても青天井にはなりません。日額9,000円なら22日で198,000円、23日目からは上限に当たります。
時間の使い方に裁量があります。 委託型なので勤務時間の縛りは緩く、4時間未満でも活動として認められます。副業と組み合わせるなら、この柔軟性が意味を持ちます。
向くのは、自分で仕事を組み立てられる人です。任期後に町で独立することを考え、任期中から副業で足場を作るような使い方であれば、この条件は合理的といえます。
応募の前に確かめること
- 日額と活動日数から月収を計算する。月20日なら180,000円です
- 4時間未満の日が続く可能性を考える。単価が半額になります
- 社会保険を自分で計算する。国民健康保険と国民年金は全額自己負担です
- 家賃と光熱水費が自己負担であることを見込む。町は斡旋のみです
- 副業の範囲を確認する。活動の延長として認められる仕事に限られます
- 休んだ日は収入にならないことを前提に資金を組む
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ渡島の森町は森町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は鹿部町が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.鹿部町の地域おこし協力隊の報酬はいくらですか。
A.日額制です。1日の活動時間が4時間以上なら日額9,000円、4時間未満なら日額4,500円で、1か月の総額が200,000円を超えない範囲とされています。1か月あたりの活動日数は22日間が想定されています。
Q.なぜ単価が2つに分かれているのですか。
A.1日の活動時間が4時間以上か未満かで分けているためです。道内で日額制をとる自治体は美瑛町や平取町のインターンなどにもありますが、活動時間で単価が分かれるのは鹿部町だけでした。
Q.月収はいくらになりますか。
A.日額9,000円で月20日なら180,000円、月22日なら198,000円です。ただし月の上限が200,000円と定められています。4時間未満の日は半額になるため、活動日の組み立て方で収入が変わります。
Q.社会保険はどうなりますか。
A.委託のため、国民健康保険および国民年金は各自で加入する必要があります。国民年金保険料だけでも月17,000円前後あり、これに国民健康保険料が加わります。
Q.住居はどうなりますか。
A.町が斡旋しますが、家賃・共益費・光熱水費は自己負担です。北海道は光熱・水道の物価指数が全国1位なので、冬の暖房費は見込んでおく必要があります。
Q.副業はできますか。
A.活動の延長として認められる仕事であれば副業を行うことができます。委託型で勤務時間の縛りが緩いため、収入を足す道はあります。
Q.活動時間はどうなっていますか。
A.活動日数は原則として月20日、活動時間は1日7時間、週35時間、月140時間程度が基本です。他の市町村(月160時間程度が多い)と比べるとやや短い設定です。
参考にした公式ページ
- 地域おこし協力隊|北海道鹿部町
- 鹿部町「地域おこし協力隊」の募集について(移住定住事業運営支援)|鹿部町
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 令和7年度(2025年度)地域おこし協力隊導入状況|北海道
- 消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2024年(令和6年)結果(総務省統計局)
- 地域おこし協力隊メインページ|北海道
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。