白老町の地域おこし協力隊|要綱に5年の再任が書いてある
白老町の地域おこし協力隊について、業務委託という設置要綱の定め、特定の年度の任用者は最大5年まで再任できること、ウポポイという町の資源をまとめます。
白老町の設置要綱には最大5年まで再任できるという定めがあります。協力隊は最長3年が原則なので、これは例外にあたります。ただし対象となる年度が限られています。町が公表している要綱から整理します。
隊員3人、ウポポイのまち
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、白老町の隊員数は3人でした。北海道の受入166市町村のなかで74位です。
白老町は胆振地方の太平洋側にあります。同じ胆振では厚真町28人、安平町25人、むかわ町17人、豊浦町12人、登別市9人、壮瞥町5人、室蘭市4人、洞爺湖町4人が近隣にあたります。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
要綱に書かれた5年
町が公開している「白老町地域おこし協力隊設置要綱」の内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 任用形態 | 町の委嘱を受け、町と業務委託契約を締結する者 |
| 報酬 | 活動内容等に応じた委託料を予算の範囲内で支払う |
| 委嘱期間 | 1年以内(当該年度を越えない) |
| 再任 | 最大3年まで |
| 例外 | 令和元年度から令和3年度の任用者は最大5年まで再任可 |
新型コロナウイルスの影響を受けた年度の任用者に限って、期間を延ばせるという定めです。
活動が制限された期間があったことへの手当てとみられます。要綱にこれを書き込んでいるという点で、町の姿勢が読めます。
3年を超える例は道内では数少なくなります。
| 市町村 | 期間 |
|---|---|
| 壮瞥町 | 協議により3年から5年まで延長可 |
| 白老町 | 原則3年、令和元〜3年度の任用者は最大5年 |
| その他の大半 | 最長3年 |
業務委託である以上、社会保険は自己負担です。 国民年金保険料だけでも月17,000円前後で、これに国民健康保険料が加わります。確定申告も自分で行います。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
なお町は「白老町地域おこし協力隊起業等支援補助金交付要綱」も公開しており、任期後の起業に対する支援の枠組みを持っています。要綱として整備されているということは、単発の措置ではなく制度になっているということです。
要綱に書かれた活動内容
要綱が挙げている活動は次のとおりです。
- 地域資源の発掘・振興
- 農林水産業の振興支援
- 住民生活支援活動
- 都市との交流事業支援
- 地域行事支援
- 水源・環境保全支援
- その他町長が必要と認める活動
7項目が並んでおり、幅が広く取られています。 募集のたびに、このなかから具体的な枠が切り出される形です。
近年はスポーツ振興担当の枠なども募集されています。
ウポポイという転機
白老町にはウポポイ(民族共生象徴空間)があります。アイヌ文化の復興・発展のための拠点として整備された国立の施設です。
町はウポポイの誕生をまちづくりの機会として位置づけており、これを起爆剤としたまちづくりに取り組む意欲と情熱を持った人材を協力隊として求めてきました。
大きな施設ができるということは、人の流れが変わるということです。 訪れる人をどう町全体へ回すか、宿泊や飲食にどうつなげるかが課題になります。
道内で大規模な施設や資源を持つ町の協力隊には、次のような例があります。
| 市町村 | 施設・資源 |
|---|---|
| 白老町 | ウポポイ(民族共生象徴空間) |
| 大樹町 | 北海道スペースポート(スペースコタン株式会社) |
| 洞爺湖町 | ジオパーク(有珠山・洞爺湖) |
| 斜里町 | 知床(世界自然遺産) |
| 平取町 | アイヌ伝統工芸継承支援員 |
平取町にもアイヌ文化に関わる枠があります。 白老町のウポポイと合わせて、道内でこの分野に人を入れている自治体になります。
応募できる人の条件
要綱が定める条件は次のとおりです。
- 公務員の欠格条項に該当しないこと
- 心身健康で地域活動に意欲を持ち、本町に定住する意思があること
- 普通自動車免許を保有すること
- 白老町以外から住民票を移動させた者であること
- 公募要件を満たすこと
定住の意思が要綱に書かれている点は、秩父別町(定住するビジョンを持つ方)、歌志内市(市内で起業または就職して定住する意欲)、雄武町(活動後は地域に定住する意欲)と同じ方向です。
応募の前に確かめること
- 業務委託であることを踏まえる。雇用関係はありません
- 社会保険を自分で計算する。全額が自己負担です
- 委託料の額を募集要項で確認する。要綱には金額の記載がありません
- 起業等支援補助金の要綱を読む。任期後の支援が制度になっています
- 5年の再任は対象年度が限られることを理解する
- 定住の意思を求められることを踏まえる。要綱に書かれています
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ胆振の厚真町は厚真町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は白老町が公表している要綱によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.白老町の地域おこし協力隊は5年できるのですか。
A.原則は最大3年ですが、設置要綱には令和元年度から令和3年度の任用者について最大5年まで再任できると書かれています。新型コロナウイルスの影響で活動が制限された期間があったことへの手当てとみられます。
Q.雇用されるのですか。
A.いいえ。要綱では「町の委嘱を受け、町と業務委託契約を締結する者」と定められています。社会保険は自分で加入して全額を負担し、確定申告も自分で行います。
Q.報酬はいくらですか。
A.要綱は「活動内容等に応じた委託料を予算の範囲内で支払う」としており、金額は書かれていません。募集要項で確かめてください。
Q.どんな活動が対象ですか。
A.地域資源の発掘・振興、農林水産業の振興支援、住民生活支援活動、都市との交流事業支援、地域行事支援、水源・環境保全支援、その他町長が必要と認める活動の7項目です。
Q.ウポポイと関係があるのですか。
A.白老町にはアイヌ文化の復興・発展のための国立施設であるウポポイ(民族共生象徴空間)があります。町はこれをまちづくりの機会として位置づけ、起爆剤としたまちづくりに取り組む人材を協力隊として求めてきました。
Q.任期後の起業支援はありますか。
A.町は「白老町地域おこし協力隊起業等支援補助金交付要綱」を公開しており、任期後の起業に対する支援の枠組みを持っています。要綱として整備されているため、単発の措置ではなく制度になっています。
Q.応募できる人の条件を教えてください。
A.公務員の欠格条項に該当しないこと、心身健康で地域活動に意欲を持ち町に定住する意思があること、普通自動車免許を保有すること、白老町以外から住民票を移動させた者であること、公募要件を満たすことです。
参考にした公式ページ
- 白老町地域おこし協力隊設置要綱
- 白老町地域おこし協力隊起業等支援補助金交付要綱
- 北海道白老町 公式ホームページ
- 令和7年度 地域おこし協力隊の隊員数等について(総務省)
- 令和7年度(2025年度)地域おこし協力隊導入状況|北海道
情報は変わることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。