豊浦町の地域おこし協力隊|起業型・事業承継型といちご就農
豊浦町の地域おこし協力隊について、起業型・事業承継型の枠と勤務条件、自家用車持ち込みの借上料、いちごで新規就農を目指す枠をまとめます。
豊浦町の地域おこし協力隊は12人です。募集の柱は起業型・事業承継型で、任期後に自分で事業を始めるか、既存の事業を引き継ぐことを前提にした枠です。もうひとつ、「豊浦いちご」で新規就農を目指す枠もあります。町が公表している情報から整理します。
隊員12人、道南の温暖な町
総務省が令和8年4月24日に公表した資料によれば、豊浦町の隊員数は12人でした。北海道の受入166市町村のなかで仁木町・士別市・池田町・上川町・音威子府村と並んで17位です。
豊浦町が属する胆振振興局は10市町村で108人。厚真町28人、安平町25人、むかわ町17人、豊浦町12人、登別市9人、壮瞥町5人と続きます。1市町村あたり10.8人と道内でも密度の高い地域です。北海道全体の状況は北海道の地域おこし協力隊にまとめました。
町は自らを「冷涼な北海道にあって比較的気候が温暖な道南に位置しています」と説明しています。内浦湾に面した町で、北海道のなかでは雪の少ない地域です。北海道は光熱・水道の物価指数が全国1位(119.6)で冬の暖房費が家計に効くため、温暖であることは実質的な差になります。
起業型・事業承継型
令和8年度は起業型・事業承継型隊員を2名募集しています。公表されている条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人数 | 2名 |
| 勤務 | 原則週5日勤務、週休2日。勤務時間は週37時間を基本 |
| 保険 | 厚生年金・健康保険・雇用保険に加入 |
| 車両 | 自家用車両を持ち込みの場合、月額20,000円/組を借上料と燃料費として支給 |
週37時間という示し方は具体的です。1日あたり7時間24分ほどになり、道内の他の市町村(1日7時間30分が多い)とほぼ同水準です。
車両の借上料月額20,000円/組は道内では高い部類で、訓子府町の月20,000円と並びます。沼田町と名寄市は月15,000円です。「/組」という単位は、夫婦での応募を想定した書き方とみられます。
起業型・事業承継型という枠の立て方は、任期後の姿を先に決めておくものです。同じ考え方は中川町(起業型)、栗山町(フリーミッション起業型)、砂川市(独立就農)にもあります。
町は地域おこし協力隊に対する助成金交付要綱も例規として公開しており、支援の根拠が明文化されています。契約の型ごとの比べ方は北海道の地域おこし協力隊 待遇比較にまとめました。
「豊浦いちご」で新規就農
もうひとつの枠が農業です。町は「夫婦で『豊浦いちご』を作りませんか?新規就農を目指す地域おこし協力隊を募集します」という呼びかけで募集を行っています。
夫婦での応募を明示している点は、道内の協力隊の募集では珍しい部類です。車両借上料が「月額20,000円/組」という単位で示されているのも、これと整合します。
いちご栽培は施設園芸で、通年の作業と技術の習得が必要です。任期の3年間で技術を身につけ、その後独立就農するという道筋になります。
北海道で農業を軸にした協力隊の枠は各地にあります。名寄市(農業支援員・資格取得費用を市が負担)、砂川市(月120時間・最長5年)、厚真町(月34万円から・社会保険料の2分の1助成)、新得町(しいたけ生産推進員)などで、それぞれ条件がかなり違うため比較して選ぶ価値があります。
胆振の3町と比べる
豊浦町が属する胆振振興局は10市町村で108人。厚真町28人・安平町25人・むかわ町17人・豊浦町12人で、この4町だけで82人を占めます。
| 市町村 | 隊員数 | 型 | 報酬 |
|---|---|---|---|
| 厚真町 | 28人 | 委嘱型 | 月340,000円〜350,000円(社会保険料の2分の1を助成) |
| 安平町 | 25人 | - | 月200,400円・想定年額3,010,509円 |
| むかわ町 | 17人 | 企業研修型ほか | 募集要項で確認 |
| 豊浦町 | 12人 | 起業型・事業承継型 | 募集要項で確認 |
厚真町・安平町・むかわ町は平成30年の北海道胆振東部地震で被害を受けた地域で、震災後の地域づくりに協力隊を厚く入れてきた経緯があります。豊浦町は内浦湾を挟んだ位置にあり、性格がやや異なります。
胆振は1市町村あたり10.8人と道内でも密度が高く、隣接する町を比べながら選べる地域です。
応募の前に確かめること
- 起業型・事業承継型か農業かを決める。任期後の姿が変わります
- 週37時間という勤務時間を確認する。1日あたり7時間24分ほどです
- 車両借上料の「/組」の意味を確かめる。夫婦での応募が想定されています
- 助成金交付要綱を読む。町は例規として公開しています
- 道南の気候を評価に入れる。北海道のなかでは温暖で雪が少ない地域です
- 胆振の他の町と比べる。厚真町28人、安平町25人、むかわ町17人が近隣です
北海道全体の受入状況は北海道の地域おこし協力隊に、同じ胆振の厚真町は厚真町の地域おこし協力隊にまとめています。
本記事の内容は豊浦町が公表している情報によります。年度ごとに改定されるため、応募のときは最新の募集要項で確かめてください。
よくある質問
Q.豊浦町の地域おこし協力隊はどんな枠がありますか。
A.令和8年度は起業型・事業承継型隊員を2名募集しています。このほか「豊浦いちご」で新規就農を目指す枠もあり、こちらは夫婦での応募を想定した呼びかけがなされています。
Q.勤務時間はどうなっていますか。
A.原則として週5日勤務、週休2日で、勤務時間は週37時間を基本としています。1日あたりでは7時間24分ほどになります。
Q.車の支援はありますか。
A.自家用車両を持ち込む場合、月額20,000円/組が借上料と燃料費として支給されます。道内では高い部類で、訓子府町の月20,000円と並びます。
Q.社会保険には入れますか。
A.厚生年金・健康保険・雇用保険に加入します。
Q.起業型・事業承継型とは何ですか。
A.任期後に自分で事業を始めるか、既存の事業を引き継ぐことを前提にした枠です。同じ考え方の枠は中川町、栗山町、砂川市にもあります。
Q.豊浦町の気候はどうですか。
A.町は「冷涼な北海道にあって比較的気候が温暖な道南に位置しています」と説明しています。内浦湾に面し、北海道のなかでは雪の少ない地域です。
Q.豊浦町の隊員数は何人ですか。
A.令和7年度で12人です。胆振振興局10市町村108人のなかでは、厚真町28人、安平町25人、むかわ町17人に次ぐ規模になります。